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【小宮良之の日本サッカー兵法書】 最高峰リーグのトレンドは“ぶっつけ本番”の日本代表にも有用だ!

カテゴリ:連載・コラム

小宮良之

2018年05月25日

忍耐強く守りながら攻撃の機会を残すこと

満足な練習時間も取れないまま、ロシアに赴くことを余儀なくされる西野朗・日本代表監督。どのような戦術オプションを用意しているのだろうか。 写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 プレッシング&リトリートの併用。まずは相手のボールの出どころを潰すが、外されたら、ラインを下げすぎず、守備ブロックを作り、はね返し、ミスを誘う。それでも入り込まれたら、じりじりとラインを下げて対処する。
 
  DF、MF、FWという3枚のラインが、常に高さをコントロールしながら、それぞれ等間隔で並ぶ。それぞれの間に入ってきた敵を、圧迫し、殲滅する。ラインのあいだでスペースを与えない。とりわけ、「PASILLO INTERIOR(パシージョ・インテリオール=『回廊』の意)」と呼ばれるDFの前を横切るスペースでは、絶対に自由を与えないことだ。
 
 もしこれができたら、相手の攻撃力を半減できる。
 
 一方、忍耐強い戦いのなか、2人のFWが前線に残ることで、攻撃の糸口は捨てないでいられる。そして、必ず巡ってくるカウンターの機会で敵を脅かし、勝機を掴む。
 
「攻撃こそ最大の防御なり」
 
 そこに、この戦い方の要点はある。
 
 ロシア・ワールドカップに挑む日本代表も、4-4-2の選択肢を探るべきだろう。オーソドックスなシステムで、今シーズンのJリーグでも上位に位置するサンフレッチェ広島、FC東京、セレッソ大阪など、採用しているチームは少なくない。
 
(4月の監督交代により)ぶっつけ本番に近いかたちで本大会に臨むことを考えれば……。4-4-2は、日本人に合う合理的な戦いで、有力なシステムのひとつと言えるだろう。
 
文:小宮 良之
 
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『選ばれし者への挑戦状 誇り高きフットボール奇論』、『FUTBOL TEATRO ラ・リーガ劇場』(いずれも東邦出版)など多数の書籍を出版。2018年3月には『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューを果たした。
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