監督の厳しい指摘にもしっかりと対応して3点目を奪取
拍子抜けするほど基本的なことではあるが、元来、鈴木は爆発的な瞬発力とスピードやジャンプ力を持ち、言わばポテンシャルの塊のような規格外の選手である。細かい技術論より、明確な方向性を示すことが今は良いのかもしれない。
実際、名古屋戦でも鈴木は71分に投入された直後、相手DF裏に抜けてペナルティエリア内に侵入しながらシュートまで持っていけず、ベンチから「フワッとした感じで入った(高木監督)」として叱責を受けているが、76分には巧みな動きから目の覚めるようなヘディングの一撃を決めてみせた。監督の厳しい指摘に対する鈴木の対応力が感じられたシーンと言っていいだろう。
実際、名古屋戦でも鈴木は71分に投入された直後、相手DF裏に抜けてペナルティエリア内に侵入しながらシュートまで持っていけず、ベンチから「フワッとした感じで入った(高木監督)」として叱責を受けているが、76分には巧みな動きから目の覚めるようなヘディングの一撃を決めてみせた。監督の厳しい指摘に対する鈴木の対応力が感じられたシーンと言っていいだろう。
「健全なる精神は健全なる身体に宿る」という諺ではないが、長崎に来てからの鈴木には、圧倒的なポテンシャルに加えて、ストライカーとしての冷静なメンタルが宿りつつあるようだ。かつては持て余していた自身の能力をコントロールしつつある鈴木が、このまま真の覚醒を果たした時、長崎はまたJ1クラブとして一つ階段を上がることができるはずだ。
取材・文●藤原裕久(フリーライター)
取材・文●藤原裕久(フリーライター)