“暗黙の了解”よりも特筆すべき高倉采配! なでしこは大一番でなぜ覚醒できたのか?

カテゴリ:日本代表

西森彰

2018年04月14日

リスクを背負って、若手に成長を促す高倉采配

現チームの攻撃の中心は紛れもなく岩渕だ。豪州戦の先制点も彼女のスルーパスが起点となった。(C) Getty Images

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 今大会は、ここまで高倉麻子監督のアグレッシブな采配が目立つ。
 
 韓国戦で、右サイドに起用されたのは川澄奈穂美(シアトルレイン)と、清水梨紗(日テレ・ベレーザ)だった。
 
 川澄は代表復帰後初先発、代表キャップ6戦目の清水はこれが全キャリアで2試合目の先発である。ふたりが代表戦で一緒にプレーしたのは、親善試合のガーナ戦で、それも相手が大量失点で戦意を失いかけてからの約30分間だけ。連係は構築途上だ。
 
 川澄を起用するなら、前体制下で長くやってきた有吉佐織(日テレ・ベレーザ)と組ませたほうが、計算は立つ。ガーナ戦で川澄、清水のコンビに可能性を感じたなら、まずはベトナム戦で試すというやり方もあった。
 
 また、攻守が目まぐるしく変わる展開になったオーストラリア戦も、スターティングメンバーを終盤まで引っ張った。ここも、逃げ切りだけを考えるなら、川澄らベテランを入れたいところだ。だが、負傷した長谷川に代わって、ピッチに入ったのは22歳の増矢理花(INAC神戸レオネッサ)だった。
 
 残り5分でオーストラリアに追いつかれて1位抜けを逃し、準決勝の対戦相手も格下のタイから中国へ変わった。アジアカップ連覇への道は、より険しさを増した。
 
 オーストラリア戦では、ラスト5分の“暗黙の了解”がクローズアップされる形となったが、ここまでの過程で指揮官が見せた「できるから、選んでいるし、使っているんだ」というメッセージの込められた采配は、伸び盛りの選手に、大きな自信と経験を与えたに違いない。
 
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