「こいつだけにはやらせない」明暗分かれた“日本人対決”に久保と森岡は何を想ったか?

カテゴリ:海外日本人

中田徹

2018年04月02日

森岡に去来したプレーオフ1の緊張感。

追加点となる一撃を放った久保。チームのポジション争いで苦戦を強いられている男にとっては、何よりのアピールとなる一発だった。 (C) Getty Images

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 とはいえ、チーム内における立場で比べると、苦しいのは久保の方だ。レギュラーシーズン30試合で7ゴールという数字は、彼の実力を鑑みると寂しいもの。今回のアンデルレヒト戦では、「久保よりもデヤーヘレの方がモチベーターとして優れている」(試合前のイベス・ファンデルハーゲ監督)という理由で、ベンチスタートとなってしまった。
 
 久保は、試合後も浮かれることはなく、「デヤーヘレも点を取っているので、しばらく状況は変わらないと思いますけど。しっかり練習で頑張ります」と、次を見据えた。
 
 久保とは違い先発出場していた森岡にとって、“プレーオフ1”は初めての経験だった。試合終了直後、ピッチの上に座り込んだまま、しばらく動けなかった当人の頭に去来したのは負けた悔しさか、それともビッグチャンスにシュートを外してしまった後悔か。森岡から返ってきた言葉は、「キツかった、今日は」というシンプルなものだった。
 
 
「こんだけ緊張感のあるゲームというのを、あんまり経験したことがなかった。その疲労もありました。最後の方、カウンターを食らっていたので、そこを戻ったりしてキツかったです」
 
“プレーオフ1”の緊張感。それを森岡に噛み砕いて説明してもらった。
 
「やっぱり1点の重みというのを、空気感で感じるというか。この1試合に対する選手たち、スタジアムの雰囲気が今までとちょっと違うなと。ホントに両チームともポジショニングとかでも集中してました。90分間、常に意図のあるサッカーをしている感じがしました」
 
 ヘントの先制ゴールは、アンデルレヒト側のゴール前でのクリアミスから生まれたものだが、独特の緊張感を漂わせる試合においては、決してやってはいけないプレーだった。
 
「やっぱり1点目は、あの空気感で起こるようなプレーじゃなかった。その後のチャンスは、僕がしっかり決めるべきでした。今日はそこかなと思います」
 
“G5”と呼ばれるベルギーの5大クラブ(アンデルレヒト、クラブ・ブルージュ、スタンダール、ヘント、ヘンク)にシャルルロワが加わる“プレーオフ1”は、「全試合がビッグゲーム」と言われるほど、インテンシティーの高い熾烈な戦いが続く。
 
 初戦となったヘント戦で、その空気感に圧倒されてしまった森岡にとって、ここでの緊張感やインテンシティーが普通に感じられる日が来れば、それは成長と呼べるものなのかもしれない。
 
取材・文●中田徹
 
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