「1、2点取ったぐらいじゃ満足できない。10点ぐらい取らないと」
FC東京でも個人の練習時間を確保し、そこでは世界を見据えた練習をしていた。中島はそれまで1回ボールを受けると、相手と駆け引きしてというプレーが多かったが、最近の世界のサッカーではそれだと遅くなってしまう。そのためにボールを受けたら相手に考える暇を与えないくらい早く攻める、後ろ向きでもらってもすぐにターンして早いタイミングでシュートまで持っていくプレーを練習していた。そのプレーが今回のマリ戦、ウクライナ戦にも出ていた。
チームの練習をこなすだけでも大変だと思うが、なぜそこまで練習するのか。
「基本はサッカーを楽しむためです。理想通りのプレーができれば楽しいと思うんです。もちろん下手でもサッカーは楽しめると思うけど、相手が強くなると自信がなくなったりする。でも、練習してうまくなればブラジルやスペインやバルセロナと試合をしても自分の理想とする完璧なプレーができる。そのために日々練習しているんです」
中島がこれだけの練習を当たり前のようにこなすようになったキッカケが、もうひとつある。エディー・ジョーンズが率いたラグビー日本代表の活躍だ。ラグビー・ワールドカップのイングランド大会で日本は南アフリカから歴史的な勝利を挙げたが、中島はその前から日本代表のホームページなどで、その練習内容や量について興味を持って見ていたという。「あのくらい練習しないと国際舞台で良い結果が出ないんだ」と深く感じ、自らハードな練習を課し、それを今まで継続してきている。
チームの練習をこなすだけでも大変だと思うが、なぜそこまで練習するのか。
「基本はサッカーを楽しむためです。理想通りのプレーができれば楽しいと思うんです。もちろん下手でもサッカーは楽しめると思うけど、相手が強くなると自信がなくなったりする。でも、練習してうまくなればブラジルやスペインやバルセロナと試合をしても自分の理想とする完璧なプレーができる。そのために日々練習しているんです」
中島がこれだけの練習を当たり前のようにこなすようになったキッカケが、もうひとつある。エディー・ジョーンズが率いたラグビー日本代表の活躍だ。ラグビー・ワールドカップのイングランド大会で日本は南アフリカから歴史的な勝利を挙げたが、中島はその前から日本代表のホームページなどで、その練習内容や量について興味を持って見ていたという。「あのくらい練習しないと国際舞台で良い結果が出ないんだ」と深く感じ、自らハードな練習を課し、それを今まで継続してきている。
練習嫌いな選手はたくさん見てきたが、これほどまで質も量も半端ない練習をしている選手を見たことはなかった。ストイックを通り越して、サッカーをするために生まれ来たアンドロイドのように見えるが、そんな見られ方もどこ吹く風といった感じで世間の視線を気にする素振りはまったくない。中島には確固たる理想の選手像があるからだ。
「僕は、平均的な選手にはなりたくない。特別な存在の選手になりたいんです。だから、1、2点取ったぐらいじゃ満足できない。10点ぐらい取らないと。そういうとみんな笑うけど、本気でそれを目指すには毎試合10本シュート打たないといけない。そのくらいゴールを見てプレーすることが大事だと思うんです」
10点?とこちらは唖然としたが、中島は本気だった。
そういう選手がポルトガルに行き、結果を出したことに何の不思議もなかった。そのために日々練習し、準備をしてきていたのだ。
そして今回、日本代表に招集された。ロシア・ワールドカップに向けての最終テストにもかかわらず、緊張することもなく、楽しそうにプレーし、ゴールを狙い、自分らしさを発揮した。マリ戦では結果も出した。それ以上に、何かをやってくれそうな雰囲気を醸し出してプレーしていたのは中島以外いなかった。
マリ、ウクライナと戦って見えた課題を克服するためにポルトガルに戻り、さらに練習に励むだろう。その作業は引退するまで終わらない。「練習の虫」は、「練習は裏切らない」ということを自分の人生で証明してきているからだ。
取材・文●佐藤俊(スポーツライター)
「僕は、平均的な選手にはなりたくない。特別な存在の選手になりたいんです。だから、1、2点取ったぐらいじゃ満足できない。10点ぐらい取らないと。そういうとみんな笑うけど、本気でそれを目指すには毎試合10本シュート打たないといけない。そのくらいゴールを見てプレーすることが大事だと思うんです」
10点?とこちらは唖然としたが、中島は本気だった。
そういう選手がポルトガルに行き、結果を出したことに何の不思議もなかった。そのために日々練習し、準備をしてきていたのだ。
そして今回、日本代表に招集された。ロシア・ワールドカップに向けての最終テストにもかかわらず、緊張することもなく、楽しそうにプレーし、ゴールを狙い、自分らしさを発揮した。マリ戦では結果も出した。それ以上に、何かをやってくれそうな雰囲気を醸し出してプレーしていたのは中島以外いなかった。
マリ、ウクライナと戦って見えた課題を克服するためにポルトガルに戻り、さらに練習に励むだろう。その作業は引退するまで終わらない。「練習の虫」は、「練習は裏切らない」ということを自分の人生で証明してきているからだ。
取材・文●佐藤俊(スポーツライター)