メンバー入りのカギは「戦術理解力」と「5月のコンディション」
合宿中はピッチ上で、長谷部誠(フランクフルト)や杉本健勇(C大阪)ら個別に選手を呼びコミュニケーションを取る場面が目立つ。合宿2日目の20日にはミニゴールを4つ使用した9対9ながら、早くもゲーム形式の練習を開始。久保裕也(ヘント)、森岡亮太(アンデルレヒト)、柴崎岳(ヘタフェ)に居残りシュート練習を命じるなど、選手のコンディションに応じて強度の違うメニューを課している。各選手のプレーを細かくチェックし、状態の良い選手をピッチに送り出す方針だ。
所属クラブで出場機会が激減中の浅野拓磨(シュツットガルト)、井手口陽介(レオネサ)の招集を見送るなどコンディション重視の姿勢は15年3月の就任から一貫している。ハリルホジッチ監督は選手選考のベースとして全選手に「長い距離を速く走ること」、攻撃陣には「点を取ること、点を取らせること」を要求する。ワールドカップメンバー入りのカギは「戦術理解力」と「5月のコンディション」。本格的なサバイバルの幕が開く、この2連戦では、ポゼッション重視の主張や規律を乱す緩慢なプレーなどチーム方針に反する言動は御法度となる。