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【週刊サッカーダイジェストの目】「縦の意識」を印象づけた青山の台頭でボランチの定位置争いは激戦に

カテゴリ:日本代表

原山裕平

2014年06月04日

縦パスの青山か、リズムメイクの遠藤か。

遠藤は攻撃にリズムを与え、自ら同点ゴールを叩き出した。指揮官への強烈なアピールになったはずだ。 (C) SOCCER DIGEST

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 ただし、その縦の意識が攻め急ぎを招いたのも事実だろう。早めに前に入れれば後方からの押し上げが叶わず、全体のスペースが間延びする。つまりそこでボールを奪われれば、相手の攻撃を受けやすい状況となってしまうのだ。
 
 実際に縦パスをひっかけられ、カウンターを招く事態に何度か見舞われた。失点場面もカウンターではなかったが、全体のバランスが崩れた状態であり、右サイドの背後を取られて喫したものだった。
 
 結局、青山は前半のみの出場に止まった。「自分のやれることはやれたと思うけど、前半で代えられたわけだから、もっと良くならないなといけない。今日の試合で手応えはなかった」と、自己評価は厳しいものだった。
 
 一方、後半からピッチに立った遠藤は60分に同点ゴールを奪うだけでなく、緩急をつけたパスワークで攻撃のリズムを作った。縦だけでなく、横、後ろと状況を見極めながらパスコースを選択。機を見たゴール前への飛び出しも、熟練の業だろう。
 
「バランスは見ないといけないですけど、リスクを冒すところはしっかりと冒しながら、厚みのある攻撃をしたいなとは思っていた」
 
 そう語る稀代のプレーメーカーは、逆転劇のメインキャストのひとりだった。
 
 こう振り返れば、山口のパートナーには遠藤が相応しいように思える。ただし、サッカーは相手のあるスポーツである。「同点に追いついてから相手の運動量が落ちた」と多くの選手が振り返ったように、コスタリカのペースダウンも考慮しなければならないだろう。
 
 ザッケローニ監督も「前半からボールを動かし、相手を走らせ続けた結果、後半は相手の動きが落ちていった。その意味で、前半を評価するのも大切であり、前半のメンバーについても満足している」と、評価する。
 
 本番を前に各ポジションで競争意識が高まるなか、このボランチはCFと並ぶ“最激戦区”だ。縦へのスピードを生み出す青山か、リズムを作れる遠藤か、あるいは長谷部の復調はあるのか。初戦のコートジボワール戦まで2週間を切った今、その争いから目が離せない。ザッケローニ監督の決断は、果たして――。
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