さっそく『globo esporte』のメッセージ欄にはファンからの書き込みが殺到し、その数は瞬く間に1500を超えた。なんとも気の早い話で、「ネイマール抜きでセレソンはワールドカップを獲れるのか」をテーマに、激しい議論が交わされたのだ。
 
　同情的なコメントや怪我の回復を願うメッセージももちろんあるが、そこで顕著に表面化したのが、ネイマールに対する反感だ。
 
　昨夏のPSG移籍以降、ファミリーにまつわる金銭問題やネイマール自身のピッチ内外における独善的な振る舞いによって、ブラジル国内におけるネイマールの人気は急落しているという。辛辣な書き込みが相次ぎ、「（フィリッペ・）コウチーニョとウィリアンがいれば大丈夫」「これで組織的かつコレクティブなフットボールを追求できる」など、不要論を唱える者が少なくなかった。
 
　しかしながらこれらはあくまで否定派の見解であり、ブラジル国民の多数意見であるとは言えない。現実的にセレソンのチッチ監督はこの至宝を中心軸に据えたチーム作りを強力に推し進めてきたわけで、なにより一騎当千のネイマールなくして、セレソンは16年ぶり６度目の世界制覇を成しえないだろう。もちろん３月の代表２連戦では万が一に備え、プランＢを試す必要はあるが、指揮官のネイマールに対する厚い信頼は揺るがない。
 
　数多の憶測やオピニオンが飛び交うなか、渦中のネイマールはなにを想うのか。キャリアの絶頂期にあるクラッキ（名手）には、ロシア・ワールドカップで惜しげもなくハイパフォーマンスを披露してもらいたい。一日も早い回復を祈るばかりだ。
 
　いま、世界中がその動向を注視している。