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新星発見!「才能の大きさはR・マドリーのダニ・セバジョスにも匹敵」ファビアン・ルイス

カテゴリ:ワールド

ワールドサッカーダイジェスト編集部

2018年02月13日

開幕から半年余りでベティコのアイドルに。

今シーズンのハイライトは、年明けに開催されたセビージャ・ダービーだ。開始21秒に電光石火の先制ゴールをゲット。その後も75分に交代でピッチを退くまで攻撃を牽引しつづけ、宿敵セビージャを敵地で撃破する原動力となった。(C) Getty Images

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 タイプ的には、テクニックとダイナミズムを兼備したボックス・トゥ・ボックス型。子供の頃のアイドルとしてロナウジーニョ、アンドレア・ピルロ、フランク・ランパードの3人の名前を挙げているが、思えば、繊細なテクニック(ロナウジーニョ)、広い視野と展開力(ピルロ)、ゴール前への迫力ある飛び出し(ランパード)と、そのレジェンド3人の魅力をすべて持ち合わせている。

 さらに見逃せないのが、気持ちを前面に押し出したピッチ内での振る舞いだ。経験値は低いものの、中盤で堂々とチームを牽引する姿にはリーダーとしての風格さえ感じられる。

 開幕当初はインサイドハーフでプレーしていたが、チームの成績が下降線を辿りはじめると、セティエン監督はダブルボランチの一角として起用。するとDFラインに下がってビルドアップをサポートしつつ、攻撃のリズムをコントロールするという、これまでとは異なるタスクをハイレベルでこなし、いまやチームのキーマンと言える存在となった。

 周囲の評価もうなぎ上りだ。すでにバルセロナ、バレンシア、ローマ、そしてプレミアの複数のクラブが関心を示している。現行の契約は2020年6月まで。契約解除金として設定されている1500万ユーロ(約19億5000万円)は、奇しくもダニ・セバジョスと同額だ。

「僕の望みは少しでも長くベティスでプレーすること。ただ、未来のことは誰にもわからないけどね」

 たびたび公の場でベティス愛を口にしているファビアンだが、一方で彼は自身のステータスがここ数か月で急上昇したことをちゃんと自覚している。

 近年の低迷期を抜け出して復調の兆しが見えるベティスだが、そのチームの顔役をカンテラーノが担うかどうかでファンへのアピールは大きく違う。その意味でも、ファビアンの今後が注目される。

 昨夏にレンタル先のエルチェから復帰し、わずか半年余りでベティコのアイドルとなったファビアン。10歳の時に知り合って以来の親友、ダニ・セバジョスとは袂を分かつことになったが、両選手が順調に成長すれば、スペイン代表での再共演に期待が膨らむ。持ち前のスケールの大きなプレーと同様、その未来には無限の可能性が広がっている。

文●下村正幸

※ワールドサッカーダイジェスト2018.2.15号より加筆・修正
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