日本の育成年代の蹴る力の不足は、「蹴る回数」の問題。
――セルビアでは指導者が選手を大人扱いするわけですね。
そうです。それからもうひとつ、集中力の高さも強く印象に残りました。
一つひとつのメニューをやる時、日本では時に談笑しながらやる光景も見られますが、向こうは私語ゼロ。ものすごい集中力で目の前のメニューに取り組みます。
最初のころ、僕はこの研ぎ澄まされた集中力は「VNでがんばれば、西側に行ける」というモチベーションから来るものだと思っていました。でも、違いました。
セルビアではスケジュールと練習内容にメリハリがあるのです。一日の練習時間は1時間半、適度な人数でやることもあって、毎日1時間半ですべてが身につくシステムになっています。
スケジュールはトップチームと同じで、シーズン終了後の6月は丸々1カ月オフ、前後期の間の12月も完全にオフになります。
――サッカー漬けではないので、そのぶん練習への集中力が増すということですね。
そう、自然と集中してしまう仕組みになっています。ですから全体練習の前後に個人練習する選手もいませんよ。
――日本では居残りが当たり前ですが。
それがないのです。日本では早朝練習をして、さらに放課後の練習も長々とやるチームが少なくない。都市部では狭いグラウンドに大勢の選手が集まるので、練習中の待ち時間も多く、集中も削がれてしまう。これは大きな違いですね。
――日本との違いは他にもありますか。
日本の育成年代を見て、外国人指導者はよく「蹴る力が足りない」と指摘します。これには人工芝が多いからだという声もありますが、単純に蹴る回数が違うと僕は思います。
セルビアでは日本より早い年齢から、どんどんボールを蹴らせていました。日本は豊かでひとりひとつボールがあるので、どうしてもひとりでボールを操ることになる。こうなるとあまり実戦的ではない、小手先のテクニックばかり身についてしまう。
セルビアは貧しいこともあってボールが少ないので、幼いころからとにかく蹴ります。たくさん蹴ると、止める練習にもなる。これも実戦的だと思いました。
そうです。それからもうひとつ、集中力の高さも強く印象に残りました。
一つひとつのメニューをやる時、日本では時に談笑しながらやる光景も見られますが、向こうは私語ゼロ。ものすごい集中力で目の前のメニューに取り組みます。
最初のころ、僕はこの研ぎ澄まされた集中力は「VNでがんばれば、西側に行ける」というモチベーションから来るものだと思っていました。でも、違いました。
セルビアではスケジュールと練習内容にメリハリがあるのです。一日の練習時間は1時間半、適度な人数でやることもあって、毎日1時間半ですべてが身につくシステムになっています。
スケジュールはトップチームと同じで、シーズン終了後の6月は丸々1カ月オフ、前後期の間の12月も完全にオフになります。
――サッカー漬けではないので、そのぶん練習への集中力が増すということですね。
そう、自然と集中してしまう仕組みになっています。ですから全体練習の前後に個人練習する選手もいませんよ。
――日本では居残りが当たり前ですが。
それがないのです。日本では早朝練習をして、さらに放課後の練習も長々とやるチームが少なくない。都市部では狭いグラウンドに大勢の選手が集まるので、練習中の待ち時間も多く、集中も削がれてしまう。これは大きな違いですね。
――日本との違いは他にもありますか。
日本の育成年代を見て、外国人指導者はよく「蹴る力が足りない」と指摘します。これには人工芝が多いからだという声もありますが、単純に蹴る回数が違うと僕は思います。
セルビアでは日本より早い年齢から、どんどんボールを蹴らせていました。日本は豊かでひとりひとつボールがあるので、どうしてもひとりでボールを操ることになる。こうなるとあまり実戦的ではない、小手先のテクニックばかり身についてしまう。
セルビアは貧しいこともあってボールが少ないので、幼いころからとにかく蹴ります。たくさん蹴ると、止める練習にもなる。これも実戦的だと思いました。