日本の問題を明らかにした4連戦
◇1981年1月30日・名古屋
日本 1-4 ポーランド
「50メートルシュート男」小松晃(※)のデビュー&幻のゴールに沸いた瑞穂球技場での第3戦だったが、日本代表はポーランドの正確でスピード溢れるプレーの前に、三たび屈した。
勝負は立ち上がりの4分間で決まったと言える。ポーランドは3分の混戦の後、バルチャックが決めて先制すると、1分後にもオコンスキのシュートのリバウンドをキャプテンのブダがゲットして、2-0と優位に立った。
日本は11分に相手のハンドで得たPKを前田が成功させて1点差に迫ったが、なかなか攻撃の糸口を見出せずじまい。その後もポーランドがペースを握り、44分にバラン、さらに69分にジェプカが直接FKを絶妙に決めて加点し、4-1の勝利。シュート数でポーランドの28に対して日本の5が示すように、ポーランドの圧勝に終わった。
なお注目の小松は、62分に吉田と交代でデビュー。ポーランドの激しいチェックに遭ってなかなかボールに触れなかったが、終了30秒前に戸塚のFKをヘディングで決めた。しかし、主審がプレー再開の笛を吹く前に戸塚が蹴ったという判定でノーゴールの宣告が下されてしまった。
※西目農高(現・西目高)3年時、第59回高校サッカー選手権1回戦の北陽高戦(81年1月4日)で1-1とされた直後、味方のキックオフから直接シュート。センターサークル内から放たれたボールは相手GKの頭上を越えてゴールネットを揺らした。高校サッカーどころか、日本サッカー史にも残る一撃として今も語り継がれている。
日本 1-4 ポーランド
「50メートルシュート男」小松晃(※)のデビュー&幻のゴールに沸いた瑞穂球技場での第3戦だったが、日本代表はポーランドの正確でスピード溢れるプレーの前に、三たび屈した。
勝負は立ち上がりの4分間で決まったと言える。ポーランドは3分の混戦の後、バルチャックが決めて先制すると、1分後にもオコンスキのシュートのリバウンドをキャプテンのブダがゲットして、2-0と優位に立った。
日本は11分に相手のハンドで得たPKを前田が成功させて1点差に迫ったが、なかなか攻撃の糸口を見出せずじまい。その後もポーランドがペースを握り、44分にバラン、さらに69分にジェプカが直接FKを絶妙に決めて加点し、4-1の勝利。シュート数でポーランドの28に対して日本の5が示すように、ポーランドの圧勝に終わった。
なお注目の小松は、62分に吉田と交代でデビュー。ポーランドの激しいチェックに遭ってなかなかボールに触れなかったが、終了30秒前に戸塚のFKをヘディングで決めた。しかし、主審がプレー再開の笛を吹く前に戸塚が蹴ったという判定でノーゴールの宣告が下されてしまった。
※西目農高(現・西目高)3年時、第59回高校サッカー選手権1回戦の北陽高戦(81年1月4日)で1-1とされた直後、味方のキックオフから直接シュート。センターサークル内から放たれたボールは相手GKの頭上を越えてゴールネットを揺らした。高校サッカーどころか、日本サッカー史にも残る一撃として今も語り継がれている。

最終戦でも完敗。写真の左は若き日の岡田武史氏だ。なお、この対戦の10日後、国立競技場では第1回のトヨタカップが開催され、ウルグアイのナシオナルがイングランドのノッティンガムを1-0で下した。 (C) SOCCER DIGEST
◇1981年2月1日・国立競技場
日本 0-3 ポーランド
国際親善サッカー最終戦。日本代表はせめて1勝をと積極的に攻めたが、どうしても相手ゴールを割ることができず、決定力不足という課題を残したまま4戦を終了した。
ポーランドは、82年のワールドカップ代表の座を狙っているユース年代の選手によるチームだけに、手を抜かずに全力でぶつかってくる。
熱のこもったゲームは互角の試合運びとなり、日本はMF戸塚の巧技から再三チャンスを作ったが、シュートに正確さを欠き、逆にポーランドの効率の良い攻めに敗れてしまった。
31分に右サイドを抉ったベンカラのセンタリングを前田がスライディングで逃れようとしたが、不運にもボールは自陣ゴールに……。そして40分にはGK加藤好男が弾き切れずに落としたボールがカバーに入ろうとした須藤茂光に当たってしまい、2点目を献上してしまう。
さらに44分には、中盤で岡田武史の不必要な横パスをカットされてオコンスキにドリブルで持ち込まれ、3点目を決められた。
やはり、2、3点差のついてしまう実力差なのかもしれない。
※いずれの記事もサッカーダイジェスト1981年4月号より(一部修正)。本文内では敬称略
日本 0-3 ポーランド
国際親善サッカー最終戦。日本代表はせめて1勝をと積極的に攻めたが、どうしても相手ゴールを割ることができず、決定力不足という課題を残したまま4戦を終了した。
ポーランドは、82年のワールドカップ代表の座を狙っているユース年代の選手によるチームだけに、手を抜かずに全力でぶつかってくる。
熱のこもったゲームは互角の試合運びとなり、日本はMF戸塚の巧技から再三チャンスを作ったが、シュートに正確さを欠き、逆にポーランドの効率の良い攻めに敗れてしまった。
31分に右サイドを抉ったベンカラのセンタリングを前田がスライディングで逃れようとしたが、不運にもボールは自陣ゴールに……。そして40分にはGK加藤好男が弾き切れずに落としたボールがカバーに入ろうとした須藤茂光に当たってしまい、2点目を献上してしまう。
さらに44分には、中盤で岡田武史の不必要な横パスをカットされてオコンスキにドリブルで持ち込まれ、3点目を決められた。
やはり、2、3点差のついてしまう実力差なのかもしれない。
※いずれの記事もサッカーダイジェスト1981年4月号より(一部修正)。本文内では敬称略