特効薬が欲しいなかで迎えるアウェー戦の相手は?
実際、エティハドで行なわれたマンチェスター・Cとの一戦では、快進撃を続けるホームチームの自信とともに、失速が続くトッテナムの焦りが目立った。
トッテナムに反撃の機会がないわけではなかった。チームの攻撃陣には、前掛かりなマンチェスター・Cの後方にあるスペースをつくスピードも十分に備わっていた。1本は惜しくも枠を外れ、もう1本は相手守護神エデルソンの好守に阻まれたケインのシュート以外にも、相手ゴールを脅かすことはできたはずだった。
しかし、個人的にも怪我による出遅れの焦りもあるダニー・ローズが、クロスの精彩を欠き、強引なミドルを大きく外したように、トッテナムの反撃は得点機になる前に消滅していった。
ケインのシュートミス、エリック・ダイアーの軽率なプレーなどをきっかけに、マンチェスター・Cとの差は広がっていた。審判によっては退場処分もあり得たケインとデル・アリのタイミングを逸したタックルからも、代表でも縦関係を築く2人も焦りが垣間見られた。
問題の解決には、アウェーでの大一番で説得力ある勝利という特効薬を手に入れる必要があるが、次節は敵地でのバーンリー戦だ。
一見、格下相手とも思えるが、バーンリーは、18節を終えて1つ上の6位と今シーズンは絶好調だ。トップ10に食い込んでいる主因には、9試合で5勝を挙げている本拠地ターフムーアでの強さにある。
これ以上の停滞を避けたいトッテナムにとっては、必勝の覚悟で臨むべきアウェーでの“ビッグゲーム”となるだろう。
文●山中忍
【著者プロフィール】
やまなか・しのぶ/1966年生まれ、青山学院大学卒。94年渡欧。イングランドのサッカー文化に魅せられ、ライター&通訳・翻訳家として、プレミアリーグとイングランド代表から下部リーグとユースまで、本場のサッカーシーンを追う。西ロンドン在住で、ファンでもあるチェルシーの事情に明るい。
トッテナムに反撃の機会がないわけではなかった。チームの攻撃陣には、前掛かりなマンチェスター・Cの後方にあるスペースをつくスピードも十分に備わっていた。1本は惜しくも枠を外れ、もう1本は相手守護神エデルソンの好守に阻まれたケインのシュート以外にも、相手ゴールを脅かすことはできたはずだった。
しかし、個人的にも怪我による出遅れの焦りもあるダニー・ローズが、クロスの精彩を欠き、強引なミドルを大きく外したように、トッテナムの反撃は得点機になる前に消滅していった。
ケインのシュートミス、エリック・ダイアーの軽率なプレーなどをきっかけに、マンチェスター・Cとの差は広がっていた。審判によっては退場処分もあり得たケインとデル・アリのタイミングを逸したタックルからも、代表でも縦関係を築く2人も焦りが垣間見られた。
問題の解決には、アウェーでの大一番で説得力ある勝利という特効薬を手に入れる必要があるが、次節は敵地でのバーンリー戦だ。
一見、格下相手とも思えるが、バーンリーは、18節を終えて1つ上の6位と今シーズンは絶好調だ。トップ10に食い込んでいる主因には、9試合で5勝を挙げている本拠地ターフムーアでの強さにある。
これ以上の停滞を避けたいトッテナムにとっては、必勝の覚悟で臨むべきアウェーでの“ビッグゲーム”となるだろう。
文●山中忍
【著者プロフィール】
やまなか・しのぶ/1966年生まれ、青山学院大学卒。94年渡欧。イングランドのサッカー文化に魅せられ、ライター&通訳・翻訳家として、プレミアリーグとイングランド代表から下部リーグとユースまで、本場のサッカーシーンを追う。西ロンドン在住で、ファンでもあるチェルシーの事情に明るい。