【釜本邦茂】W杯メンバー入りの重圧が足枷? 失敗したくない気持ちも分かるけど…

カテゴリ:日本代表

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年12月11日

もっと貪欲に、自分に何ができるのかを示せ。

中村(12番)と井手口(2番)のリオ五輪組の活躍があった北朝鮮戦。中国戦でさらに若手の勢いが増すか、それとも…。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 そういえば北朝鮮後から、テレビでは中村を取り上げるニュースを多く見るようになった。やっぱり今までGKの3番手に収まっていた22歳の若い選手が一躍チームを救うヒーローになったのだから、取り上げやすいのだろう。また決勝点を挙げた井手口も中村と同じくリオ五輪のメンバーだった。ふたりともチームでも今がもっとも勢いのある選手たちだ。
 
 ワールドカップにしても、少なくともあと2回は狙えるだろう。だから、自分のパフォーマンスを思いっきりぶつけるのみ。「失うものはない」という気持ちで臨むこともできると思う。
 
 他の中堅クラス以上の選手にそういう気持ちがないとは言わない。みんな一生懸命やっているのは分かるし、サッカー選手なら誰だってワールドカップという舞台には立ちたいはずだ。
 
 ただ、北朝鮮戦に出場した選手の多くは、まだまだ自分を十分にアピールできていなかった。北朝鮮が引いてきたからというのもあるけど、なぜそこで縦に入れない? またバックパス? というシーンがどれほど多かったか。連係のギクシャクと同時に、肝心なところで勝負に行かない、あるいは行けないようでは面白い試合になるはずがない。
 
 北朝鮮戦は「国内組の最後のテストの場」と前述したけど、それが選手たちの足かせになっている可能性はあると思うよ。失敗したらサバイバルレースから落とされてしまう――。そんな危機感というよりも焦りがプレーに、チームパフォーマンスに悪影響を及ぼしているのかもしれない。
 
 もちろん、そういうプレッシャーをもはねのけてワールドカップメンバーの座を掴み取る逞しさがなければ、大舞台で戦えるはずはない。今回E-1選手権を戦う選手たちが、難しい立場にあるのは分かるけど、もっと貪欲に自分に何ができるのかを示してほしい。
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