• トップ
  • ニュース一覧
  • 【藤田俊哉の目】北朝鮮戦のMVPはGK中村航輔! 攻撃では“背後”を取った3つの場面を高評価

【藤田俊哉の目】北朝鮮戦のMVPはGK中村航輔! 攻撃では“背後”を取った3つの場面を高評価

カテゴリ:日本代表

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年12月10日

代表デビューとは思えないほどの安定したパフォーマンス。

北朝鮮戦がA代表デビュー戦となった中村。3本のビッグセーブを見せるなど、勝利に大きく貢献した。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 北朝鮮、韓国、中国の3か国を相手に、Jリーグ勢のみで参加するE-1選手権。最大の見どころは、なんといっても、国内組のサバイバルレースの行方だ。12月9日の初戦の北朝鮮において、6か月後のワールドカップのメンバー入りをかけて、どんな選手がハリルホジッチ監督へのアピールに成功するのだろうか。
 
 思い返せば、ブラジル・ワールドカップの1年前に開催された2013年大会において、ワールドカップ行きのチケットを手に入れる大きなアピールチャンスを生かしたのは、大会MVPになった山口蛍、得点王に輝いた柿谷曜一朗だった。今大会でも、チームの結果とともに個人のアピールに大きな期待を寄せながら、12月9日の初戦、北朝鮮戦の90分間を見ていた。
 
 試合展開としては、これほど劣勢の時間帯が続くとは想像していなかった。前半から北朝鮮の一体感のあるディフェンスと、勢いをもったカウンター攻撃に苦しんだ。最終ラインはそれらへの対応でミスが多く、迎えたピンチは数知れず。急造チームゆえの連係ミスも目立った。攻撃でもボールの出し手と受け手の“呼吸”が合わず、チャンスらしいチャンスを作ることができなかった。
 
 ボールポゼッションこそ高かったものの、ボールを回しているというよりも、北朝鮮のプレッシャーをかわすのが精一杯。決定的なチャンスはないものの、いつ失点してもおかしくない危ういシーンが続いていた。
 
 そうした展開のなか、頼もしい活躍を見せてくれたのはゴールキーパーの中村航輔だった。思い切りの良い飛び出しとセービングで、相手のチャンスをことごとくシャットアウト。この日が代表デビューとは思えないほどの安定したパフォーマンスを見せてくれた。躍動感あふれるプレーぶりは北朝鮮のそれを上回っていた。
 
 スコアレスを保つことができたからこそ、アディショナルタイムでのゴールによって、日本は劇的な勝利を飾ることができた。中村の活躍がなければ、間違いなく日本は勝つことはできなかった。もちろん、単純比較はできないものの、決勝ゴールを奪った井手口陽介も賞賛に値するが、90分間の貢献度で言えば、中村のほうが数段高かった。つまり、この日のMVPはこの男ということになる。
 
 もっとも、ゴールキーパーの活躍の印象が強いゲームだったということは、裏返せば、フィールドプレーヤーのインパクトが薄かったという証明でもある。今回は、国内組のみのメンバー構成で臨んでいるわけだから、本来ならば、Jリーグ得点王にしてMVPに輝いた小林悠は勢いのある活躍が見たかった。Jリーグのレベルの高さを証明することにもなるわけだから、その意味においても、チームとしても、北朝鮮を圧倒してもらいたかった。ワールドカップのメンバーに入るためには、当然、結果を残さなければならない。プロの世界は結果がすべてなのだから。
【関連記事】
【セルジオ越後】一番目立ったのは北朝鮮の応援団… ハリルは自分もサバイバルの一員なのを自覚すべき!
【日本1-0北朝鮮|採点&寸評】井手口が終了間際に決勝弾!それでもMOMはDF陣のミスを帳消しにした…
「北朝鮮は彼がキーパーで不運だった」大殊勲の守護神、中村航輔を海外メディアも称賛
岡崎慎司が魂のファイト! 9針も縫う怪我を負ってのプレーに「素晴らしき勝者」と地元紙
【北朝鮮戦|戦評】“代表デビューのバーゲンセール”のような試合で苦戦するのは必然だ

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ