代表デビューとは思えないほどの安定したパフォーマンス。
北朝鮮、韓国、中国の3か国を相手に、Jリーグ勢のみで参加するE-1選手権。最大の見どころは、なんといっても、国内組のサバイバルレースの行方だ。12月9日の初戦の北朝鮮において、6か月後のワールドカップのメンバー入りをかけて、どんな選手がハリルホジッチ監督へのアピールに成功するのだろうか。
思い返せば、ブラジル・ワールドカップの1年前に開催された2013年大会において、ワールドカップ行きのチケットを手に入れる大きなアピールチャンスを生かしたのは、大会MVPになった山口蛍、得点王に輝いた柿谷曜一朗だった。今大会でも、チームの結果とともに個人のアピールに大きな期待を寄せながら、12月9日の初戦、北朝鮮戦の90分間を見ていた。
試合展開としては、これほど劣勢の時間帯が続くとは想像していなかった。前半から北朝鮮の一体感のあるディフェンスと、勢いをもったカウンター攻撃に苦しんだ。最終ラインはそれらへの対応でミスが多く、迎えたピンチは数知れず。急造チームゆえの連係ミスも目立った。攻撃でもボールの出し手と受け手の“呼吸”が合わず、チャンスらしいチャンスを作ることができなかった。
ボールポゼッションこそ高かったものの、ボールを回しているというよりも、北朝鮮のプレッシャーをかわすのが精一杯。決定的なチャンスはないものの、いつ失点してもおかしくない危ういシーンが続いていた。
そうした展開のなか、頼もしい活躍を見せてくれたのはゴールキーパーの中村航輔だった。思い切りの良い飛び出しとセービングで、相手のチャンスをことごとくシャットアウト。この日が代表デビューとは思えないほどの安定したパフォーマンスを見せてくれた。躍動感あふれるプレーぶりは北朝鮮のそれを上回っていた。
スコアレスを保つことができたからこそ、アディショナルタイムでのゴールによって、日本は劇的な勝利を飾ることができた。中村の活躍がなければ、間違いなく日本は勝つことはできなかった。もちろん、単純比較はできないものの、決勝ゴールを奪った井手口陽介も賞賛に値するが、90分間の貢献度で言えば、中村のほうが数段高かった。つまり、この日のMVPはこの男ということになる。
もっとも、ゴールキーパーの活躍の印象が強いゲームだったということは、裏返せば、フィールドプレーヤーのインパクトが薄かったという証明でもある。今回は、国内組のみのメンバー構成で臨んでいるわけだから、本来ならば、Jリーグ得点王にしてMVPに輝いた小林悠は勢いのある活躍が見たかった。Jリーグのレベルの高さを証明することにもなるわけだから、その意味においても、チームとしても、北朝鮮を圧倒してもらいたかった。ワールドカップのメンバーに入るためには、当然、結果を残さなければならない。プロの世界は結果がすべてなのだから。
思い返せば、ブラジル・ワールドカップの1年前に開催された2013年大会において、ワールドカップ行きのチケットを手に入れる大きなアピールチャンスを生かしたのは、大会MVPになった山口蛍、得点王に輝いた柿谷曜一朗だった。今大会でも、チームの結果とともに個人のアピールに大きな期待を寄せながら、12月9日の初戦、北朝鮮戦の90分間を見ていた。
試合展開としては、これほど劣勢の時間帯が続くとは想像していなかった。前半から北朝鮮の一体感のあるディフェンスと、勢いをもったカウンター攻撃に苦しんだ。最終ラインはそれらへの対応でミスが多く、迎えたピンチは数知れず。急造チームゆえの連係ミスも目立った。攻撃でもボールの出し手と受け手の“呼吸”が合わず、チャンスらしいチャンスを作ることができなかった。
ボールポゼッションこそ高かったものの、ボールを回しているというよりも、北朝鮮のプレッシャーをかわすのが精一杯。決定的なチャンスはないものの、いつ失点してもおかしくない危ういシーンが続いていた。
そうした展開のなか、頼もしい活躍を見せてくれたのはゴールキーパーの中村航輔だった。思い切りの良い飛び出しとセービングで、相手のチャンスをことごとくシャットアウト。この日が代表デビューとは思えないほどの安定したパフォーマンスを見せてくれた。躍動感あふれるプレーぶりは北朝鮮のそれを上回っていた。
スコアレスを保つことができたからこそ、アディショナルタイムでのゴールによって、日本は劇的な勝利を飾ることができた。中村の活躍がなければ、間違いなく日本は勝つことはできなかった。もちろん、単純比較はできないものの、決勝ゴールを奪った井手口陽介も賞賛に値するが、90分間の貢献度で言えば、中村のほうが数段高かった。つまり、この日のMVPはこの男ということになる。
もっとも、ゴールキーパーの活躍の印象が強いゲームだったということは、裏返せば、フィールドプレーヤーのインパクトが薄かったという証明でもある。今回は、国内組のみのメンバー構成で臨んでいるわけだから、本来ならば、Jリーグ得点王にしてMVPに輝いた小林悠は勢いのある活躍が見たかった。Jリーグのレベルの高さを証明することにもなるわけだから、その意味においても、チームとしても、北朝鮮を圧倒してもらいたかった。ワールドカップのメンバーに入るためには、当然、結果を残さなければならない。プロの世界は結果がすべてなのだから。