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【小宮良之の日本サッカー兵法書】シャビ・アロンソ、グリエーズマンが示したスカウティング、育成の難しさ

カテゴリ:連載・コラム

小宮良之

2017年12月10日

思った以上の成果が出ていないJの育成…

国外のクラブによってプロへの道が切り拓かれたグリエーズマン。このような“出会い”に恵まれず、開花することなく終わった才能の数はどれほどあっただろうか。 (C) Getty Images

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 スカウティングと育成の最適解はない。
 
 それが現実なのだろう。とりわけ、14~16歳の選手の能力を推し量り、正しく育てることは至難の業である。
 
 今や世界的な選手になったフランス代表FWのアントワーヌ・グリエーズマンだが、13歳まで、母国フランスでは歯牙にもかけられない存在だった。
 
「背が低いし、華奢すぎる」
 
 信じられないことだが、国内ではどのクラブからも見向きもされていない。スペインのレアル・ソシエダが拾ってくれなかったら、彼はプロになれなかったかもしれない。グリエーズマンのような偉大な才能でも、埋もれていた可能性があるのだ。
 
 日本でも、育成環境は10年前、20年前より格段に向上したはずだが、黄金世代のような逸材の台頭は見られない。むしろ、育成環境では劣る高体連の方が、相変わらず個性的な人材を輩出している。
 
 直近の代表メンバーでも、高体連出身者の方が多いというのは、考え方によっては深刻である。地域トップクラスの人材を集められるはずのJリーグのジュニアユースやユースが、思った以上の成果を出せていない。
 
 とはいえ前述した通り、スカウティングと育成には正解がないだけに、これは難しい課題である。
 
文:小宮 良之
 
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『おれは最後に笑う』(東邦出版)など多数の書籍を出版しており、今年3月にはヘスス・スアレス氏との共著『選ばれし者への挑戦状 誇り高きフットボール奇論』(東邦出版)を上梓した。
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