ミスの続出は決して偶然ではない。
セレッソが惨敗した翌日、今度は等々力で川崎が敗れた。
昨年のACL決勝で広州を苦しめたFCソウルに2-3の逆転負け。これも完全な力負けだ。
中村憲剛が試合後、「責めるわけじゃないけど、チームでカバーできるミスとできないミスがある」と語ったように、川崎は3点中2点をディフェンダーのミスから失った。1失点目は中澤聡太、3失点目はジェシ。どちらもお粗末なミスだった。
こうしたミスが続出したのは、決して偶然ではないと思う。
Jリーグの戦術的で技術的なゲームに慣れている日本人は、中国や韓国の重く激しいプレーに対応できない。前半は敵陣でテンポよくパスを回していたが、後半になってソウルが攻めに出てくると、あっさり引いてしまい、主導権を明け渡した。こうなると彼らはかさにかかって攻めてくる。
川崎の選手は、Jリーグの中でも技術レベルが非常に高い。他のチームより敵を近くまで引きつけ、かわす能力を持ったタレントが揃っている。
だが、これはJリーグでの話。ソウルのようなタフなチームが出てくると、テクニックとスピードの優位性を生かせなくなってしまう。せっかくのテクニックも、厳しいプレッシャーの中で発揮できなければ意味がない。
試合後、風間八宏監督は「流れはつかんでいた。結果だけがついてこなかった」と語ったが、強がりだろう。
セレッソと違い、こちらは1点差の敗北。ベスト8への道が断たれたわけではない。だが、自分たちの土俵で良い試合をできなかったチームが、敵の土俵で逆転するのは難しい。
ACLはレフェリーの質が低く、61分のレナトのPKは疑問の残る判定だった。これに味をしめたレナトはその後もPKをもらいにいき、チャ・ドゥリの怒りを買っていた。来週水曜日に行なわれるアウェーゲームでは、韓国人が同じことを仕掛けてくるはずだ。
プレーできるが、勝負ができない日本勢。
日本人はサッカーを戦術とテクニックばかりで語ろうとするが、このサッカー観が変わらなければ、アジアの王座を奪い返すことは難しいかもしれない。
取材・文:熊崎敬
昨年のACL決勝で広州を苦しめたFCソウルに2-3の逆転負け。これも完全な力負けだ。
中村憲剛が試合後、「責めるわけじゃないけど、チームでカバーできるミスとできないミスがある」と語ったように、川崎は3点中2点をディフェンダーのミスから失った。1失点目は中澤聡太、3失点目はジェシ。どちらもお粗末なミスだった。
こうしたミスが続出したのは、決して偶然ではないと思う。
Jリーグの戦術的で技術的なゲームに慣れている日本人は、中国や韓国の重く激しいプレーに対応できない。前半は敵陣でテンポよくパスを回していたが、後半になってソウルが攻めに出てくると、あっさり引いてしまい、主導権を明け渡した。こうなると彼らはかさにかかって攻めてくる。
川崎の選手は、Jリーグの中でも技術レベルが非常に高い。他のチームより敵を近くまで引きつけ、かわす能力を持ったタレントが揃っている。
だが、これはJリーグでの話。ソウルのようなタフなチームが出てくると、テクニックとスピードの優位性を生かせなくなってしまう。せっかくのテクニックも、厳しいプレッシャーの中で発揮できなければ意味がない。
試合後、風間八宏監督は「流れはつかんでいた。結果だけがついてこなかった」と語ったが、強がりだろう。
セレッソと違い、こちらは1点差の敗北。ベスト8への道が断たれたわけではない。だが、自分たちの土俵で良い試合をできなかったチームが、敵の土俵で逆転するのは難しい。
ACLはレフェリーの質が低く、61分のレナトのPKは疑問の残る判定だった。これに味をしめたレナトはその後もPKをもらいにいき、チャ・ドゥリの怒りを買っていた。来週水曜日に行なわれるアウェーゲームでは、韓国人が同じことを仕掛けてくるはずだ。
プレーできるが、勝負ができない日本勢。
日本人はサッカーを戦術とテクニックばかりで語ろうとするが、このサッカー観が変わらなければ、アジアの王座を奪い返すことは難しいかもしれない。
取材・文:熊崎敬