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【小宮良之の日本サッカー兵法書】“振り子を振り切った”ハリルジャパンへの消えない大きな疑問…

カテゴリ:連載・コラム

小宮良之

2017年10月20日

ハイチ戦、監督自身は“適切”だったか!?

ブラジルW杯では、28年ぶり本大会出場のアルジェリア代表を初のグループステージ突破に導き、崇められる存在にもなったハリルホジッチ監督。自身のやり方を貫いて、日本サッカーの“恩人”となれるか!? (C) Getty Images

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「日本代表は、ポゼッションに囚われすぎている」
 
 ハリルホジッチ監督は苦言を呈する。確かにブラジルW杯では、ポゼッションへの執着が強すぎ、敗れ去った。しかし、ハリルジャパンも極端な方向に振れすぎている。1対1の強さに関しても、まともにぶつかり続けては分が悪いのは当然だろう。
 
 ボスニア・ヘルツェゴビナ出身でありながら、フランスの国籍を有するハリルホジッチ監督は、サッカー人生の多くを過ごしたこの国のリーグ戦をひとつの基本にしている。アフリカ系選手が多いリーグは、フィジカルのぶつかり合いの部分が目立つ。
 
 それと比べたら、Jリーグのコンタクトが非力に映って当然だろう。ただ、素早さや足下の技術の高さ、そして連係など、日本人には日本人の長所があるはずで、それを束ねるのが代表監督の仕事である。
 
「結果を求めるなら、今回は選ばない面子だった。メンタルの脆さで恥をさらした」
 
 3失点で引き分けた10月10日のハイチ戦後、ハリルホジッチ監督はそう言って憤慨した。正論ではあるだろう。しかし、彼はリーダーとして、適切な選手を選び、適切な戦術を選べていただろうか……。
 
 W杯本大会まで、遺された時間は1年もない。
 
文:小宮 良之
 
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『おれは最後に笑う』(東邦出版)など多数の書籍を出版しており、今年3月にはヘスス・スアレス氏との共著『選ばれし者への挑戦状 誇り高きフットボール奇論』(東邦出版)を上梓した。
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