ハリルが頭を抱えたテストマッチ2連戦。日本代表の勢力図は変わったか?

カテゴリ:日本代表

加部 究

2017年10月11日

ボランチやDFには新しい人材にもチャンスが広がった。

10月の2連戦の内容を考慮すれば、国内組を含む新たな人材にチャンスは広がったように見える。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 また初戦では武藤が左アタッカーで起用され、このポジションは大激戦。最終予選突破の原動力となった原口元気も、今季の移籍問題で出番が減っている影響もあり、乾に第一候補の立場を脅かされている。武藤は大迫勇也との連係でゴール前に飛び出し、スピード、持続性、力強さなどでは健在ぶりを示したが、ゴール奪取の精度という点で宿題が持ち越された。現状では右FWの適任が見極め切れていないので、奪い切り決め切る攻守の総合力でアピールしていきたいところだ。現状で指揮官のお気に入りは浅野拓磨だが、今後はサイドバックも兼用できる伊東純也もテストしてみる価値はある。
 
 逆に連戦の内容と結果を見て、ハリルホジッチ監督が頭を抱え込んだだけに、むしろボランチやDFには新しい人材にもチャンスが広がった。11月の相手(ブラジル、ベルギー)ではテストが難しいが、国内組で臨む12月の東アジアカップでのアピール次第では、本大会に滑り込む可能性は残されている。今回は招集されながら起用を見送られた中村航輔や植田直通、さらには三浦玄太、スペインでプレーをする鈴木大輔らにも追い風が吹いたという見方もできる。
 
 改めて連戦は、ハリルホジッチ監督に収穫ではなく頭痛の種をもたらした。対戦相手や状況に応じてメンバー構成も変えていきたいタイプだけに、今回露呈した層の薄さは相当に堪えたはずだ。「選考した自分自身に怒りを感じた」「本大会では23人すべてが違うメンバーになるかもしれない」と口にするほどだから、選考の洗い直しは確実だろう。過去に招集された今野泰幸、大島僚太らも含めて、Jリーガーにとっては今後1か月間が大切なアピールの場になる。

取材・文:加部 究(スポーツライター)

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