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【川崎】ACLの敗戦を糧に掴んだルヴァン杯決勝の切符。シルバーコレクターの汚名を返上する時が来た

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2017年10月10日

隙のないチームになりつつある。

仙台戦では三好(写真右)と長谷川が活躍。苦しむチームを救った。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 中村憲剛も「相手が違うのもありましたし、スタジアムも等々力だった」と前置きをしつつ、浦和戦の経験を活かせたと胸を張る。
 
「引いたらやられるというのはみんな感じていたはず。ブロックは作って守りますが、どこかで相手の数的優位を消していく作業をしなくてはいけなかった。うちは攻めてなんぼ。11人の時より攻める回数は減りますが、どれだけ迫力を出せるのか。あの時(浦和戦)よりは遥かに出せた。一概には言えませんが、浦和戦の経験は間違いなくタメになりました」
 
“浦和戦のように引いて守るだけではダメ”。これはあの屈辱的な一戦からチーム全体の共通認識として根付いていた。
 
 キャプテンの小林悠は1点を返された際にピッチ上でチームメイトを集め、「しっかりとブロックを作りながら、3点目も取りにいこうと話した」と述懐する。「ここで引いてしまったら、ACLの浦和の時と同じ展開になってしまうと思った。しっかりとブロックを作るけど、もう1点取りに行く時は取りに行く」ということを徹底させたという。
 
 奈良退場後に緊急出場した20歳の板倉もこう語る。
「グラウンドに入った瞬間からみんなが良い言葉を掛け合っていた。1失点しましたが、自分も落ち着いて入れました。僕はあの試合(浦和戦)に出られなかったですが、チームとしてあの経験を活かせたと思います」
 
 ACLの敗戦は決して小さくない傷となったが、チームという幹を逞しくした。
 
「こういう経験値があるのは大きい。引き出しがひとつ増えた。今年のチームはこれまでのチームと違うなと感じる。タイトルに近づいていると実感を持って試合を重ねられているし、隙のない渋いチームになっている。(C大阪との)決勝は先だけど、良い準備をして、今できるパフォーマンスを思い切って出すだけ」
 
 中村憲剛の言葉にも力がこもる。風間八宏体制で4年半を過ごし、鬼木監督の下でブラッシュアップしてきたチームは例年以上の期待感を抱かせる。シルバーコレクターと揶揄された負の歴史に終止符を打つ時が、いよいよ来たのかもしれない。そんな想いを強くできるほど仙台戦のパフォーマンスは手応えの得られるものだった。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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