【日本代表】実は攻撃より守備が問題? 今こそ「吉田抜き」のテストを

カテゴリ:日本代表

佐藤俊

2017年10月07日

昌子、植田、槙野が戦えることを証明すれば、吉田にいい刺激になる。

ウッドにヘッドを叩き込まれた失点シーン。長身CFへの対応は慣れているはずだが…。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 吉田は経験豊富な選手だ。ロンドン五輪では主将となり、チームを4位にまで押し上げた。ブラジル・ワールドカップでは主力として最終ラインを任された。ハリルホジッチ監督の信頼も厚く、長谷部誠と本田圭佑の不在時はキャプテンマークを巻いてプレーしている。しかも、これまで最終予選は全試合に出場し、ロシア・ワールドカップ出場権獲得に大きく貢献した。
 
 しかし、ニュージーランド戦で相手の得意パターンを理解していながらも簡単に失点をするのを見てしまうと、本当に吉田中心で最終ラインはいいのかと不安になる。それでもセンターバックの序列の最前列にいるのは間違いないが一度、吉田抜きで最終ラインを試すべきだ。そうしてチャンスをもらって出場したコンビが活躍をし、序列を書き替えたことが過去にあるのだ。
 
 ジーコが監督になった当初、センターバックは秋田豊、森岡隆三だった。だが、2003年のコンフェデレーションズカップ前、アルゼンチンに1-4とボコボコにやられ、ジーコはそれまで控えだった宮本恒靖と坪井慶介を次のパラグアイ戦に思い切って起用した。突然の抜擢だったが相手をゼロに抑え、宮本たちはセンターバックのレギュラーを勝ち取ったのである。
 
 さいわい、昌子源と植田直通は鹿島でコンビを組んでいる。ふたりの関係性はクラブで築き上げているので、思い切ってプレーできるはずだ。昌子と槙野でもいい。仮に彼らがハイチをゼロに抑え、戦えることを証明すれば吉田にいい刺激になるだろうし、センターバックに厚みが増す。「吉田頼り」ではなく、最終ラインこそより競争を活性化させるべきだ。
 
取材・文:佐藤俊(スポーツライター)

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