チームのために全身全霊をささげた日々。
これから、という矢先だった。
柏戦は終盤に追いつかれて勝ち切れなかったが、待ち望んでいたエースの一発が出ただけに、チームとしても、齋藤本人としても、ここから上昇曲線を描きそうな期待感を抱かせた。
翌週の甲府戦の64分、相手選手とのボールの奪い合いで、バランスを崩し、嫌な倒れ方をする。ここでピッチを退くかと思われたが、プレー続行。しかし、72分にイッペイ・シノヅカと交代。翌日に横浜市内の病院で検査を受け、右膝前十字靱帯損傷の診断が下る。
全治8か月――今季中の復帰は絶望的で、来年のロシア・ワールドカップ出場も極めて困難な、厳しい現実を突きつけられた。
海外移籍を模索した結果、クラブとの契約更新は2月8日にずれ込んだ。それからの約8か月間、「責任を背負いながらでも、自分らしいプレーはいくらでもできる。そこは履き違えないようにしたい」と、個として高みを目指しつつ、チームのために全身全霊をささげた日々は、間違いなく齋藤を逞しくしたはずだ。
これからの8か月間は、怪我の治療に専念すると同時に、プレーできない苦しさ、悔しさ、もどかしさ、焦りなど、様々な感情と向き合う辛い日々になるかもしれない。だが、それさえも成長の糧にするはずだと、必ず以前よりも強くなって戻ってくるはずだと、そう信じている。
自身のツイッターで、齋藤はこうつぶやいている。
「俺は元気に前をみて進んでます
なので、残りの試合マリノスへこれまで以上の声援をお願いします」
最後はチームのことで結ぶ。ピッチを離れても、横浜のキャプテンは齋藤学だ。
文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
柏戦は終盤に追いつかれて勝ち切れなかったが、待ち望んでいたエースの一発が出ただけに、チームとしても、齋藤本人としても、ここから上昇曲線を描きそうな期待感を抱かせた。
翌週の甲府戦の64分、相手選手とのボールの奪い合いで、バランスを崩し、嫌な倒れ方をする。ここでピッチを退くかと思われたが、プレー続行。しかし、72分にイッペイ・シノヅカと交代。翌日に横浜市内の病院で検査を受け、右膝前十字靱帯損傷の診断が下る。
全治8か月――今季中の復帰は絶望的で、来年のロシア・ワールドカップ出場も極めて困難な、厳しい現実を突きつけられた。
海外移籍を模索した結果、クラブとの契約更新は2月8日にずれ込んだ。それからの約8か月間、「責任を背負いながらでも、自分らしいプレーはいくらでもできる。そこは履き違えないようにしたい」と、個として高みを目指しつつ、チームのために全身全霊をささげた日々は、間違いなく齋藤を逞しくしたはずだ。
これからの8か月間は、怪我の治療に専念すると同時に、プレーできない苦しさ、悔しさ、もどかしさ、焦りなど、様々な感情と向き合う辛い日々になるかもしれない。だが、それさえも成長の糧にするはずだと、必ず以前よりも強くなって戻ってくるはずだと、そう信じている。
自身のツイッターで、齋藤はこうつぶやいている。
「俺は元気に前をみて進んでます
なので、残りの試合マリノスへこれまで以上の声援をお願いします」
最後はチームのことで結ぶ。ピッチを離れても、横浜のキャプテンは齋藤学だ。
文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)