【担当記者コラム】ピッチを離れても、横浜のキャプテンは齋藤学だ

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2017年09月28日

チームのために全身全霊をささげた日々。

10番を背負い、腕章を巻いて戦った日々は、間違いなく齋藤を逞しく成長させたはずだ。(C)SOCCER DIGEST

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 これから、という矢先だった。
 
 柏戦は終盤に追いつかれて勝ち切れなかったが、待ち望んでいたエースの一発が出ただけに、チームとしても、齋藤本人としても、ここから上昇曲線を描きそうな期待感を抱かせた。
 
 翌週の甲府戦の64分、相手選手とのボールの奪い合いで、バランスを崩し、嫌な倒れ方をする。ここでピッチを退くかと思われたが、プレー続行。しかし、72分にイッペイ・シノヅカと交代。翌日に横浜市内の病院で検査を受け、右膝前十字靱帯損傷の診断が下る。
 
 全治8か月――今季中の復帰は絶望的で、来年のロシア・ワールドカップ出場も極めて困難な、厳しい現実を突きつけられた。
 
 海外移籍を模索した結果、クラブとの契約更新は2月8日にずれ込んだ。それからの約8か月間、「責任を背負いながらでも、自分らしいプレーはいくらでもできる。そこは履き違えないようにしたい」と、個として高みを目指しつつ、チームのために全身全霊をささげた日々は、間違いなく齋藤を逞しくしたはずだ。
 
 これからの8か月間は、怪我の治療に専念すると同時に、プレーできない苦しさ、悔しさ、もどかしさ、焦りなど、様々な感情と向き合う辛い日々になるかもしれない。だが、それさえも成長の糧にするはずだと、必ず以前よりも強くなって戻ってくるはずだと、そう信じている。
 
 自身のツイッターで、齋藤はこうつぶやいている。
 
「俺は元気に前をみて進んでます
なので、残りの試合マリノスへこれまで以上の声援をお願いします」
 
 最後はチームのことで結ぶ。ピッチを離れても、横浜のキャプテンは齋藤学だ。
 
文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
 
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