イエロー覚悟のファウルは褒められたプレーではないが…。
鄭大世はそのことを2015年の夏に清水に来た直後から言い続けていた。
「ルーズボールになった瞬間にファウルでもいいからプレーを止めることを、何回も言い続けてきました。たとえカードをもらっても、しっかりとゲームを締めないと。そういう個人の状況判断が勝点に大きくつながっていくんじゃないのかなというのは(離脱中に)上から見ていても思ったし、プレーしながらもずっと感じています」
この試合では、得点後に全体が間延びして選手同士の距離が開いていたことも多くのカウンターを食らった要因のひとつなので、リスク管理という面でも問題はあった。ただ、そういうなかでも個人の責任で何としても止めなければいけないと鄭大世は主張する。
もちろん、イエローカード覚悟のファウルは褒められたプレーではない。清水は昨年J2でフェアプレー賞を獲得するなどクラブとしての伝統もあるので、誰もが鄭大世の声に100パーセント賛同するわけではないかもしれない。サポーターにも賛否両論あるだろう。
ただ、本当の瀬戸際になった時、個々がどちらを選ぶのか。これから残留争いが本格化するなかで、どんな選択をするにしても、選手それぞれに覚悟が必要になってくるのではないだろうか。
取材・文:前島芳雄(スポーツライター)
「ルーズボールになった瞬間にファウルでもいいからプレーを止めることを、何回も言い続けてきました。たとえカードをもらっても、しっかりとゲームを締めないと。そういう個人の状況判断が勝点に大きくつながっていくんじゃないのかなというのは(離脱中に)上から見ていても思ったし、プレーしながらもずっと感じています」
この試合では、得点後に全体が間延びして選手同士の距離が開いていたことも多くのカウンターを食らった要因のひとつなので、リスク管理という面でも問題はあった。ただ、そういうなかでも個人の責任で何としても止めなければいけないと鄭大世は主張する。
もちろん、イエローカード覚悟のファウルは褒められたプレーではない。清水は昨年J2でフェアプレー賞を獲得するなどクラブとしての伝統もあるので、誰もが鄭大世の声に100パーセント賛同するわけではないかもしれない。サポーターにも賛否両論あるだろう。
ただ、本当の瀬戸際になった時、個々がどちらを選ぶのか。これから残留争いが本格化するなかで、どんな選択をするにしても、選手それぞれに覚悟が必要になってくるのではないだろうか。
取材・文:前島芳雄(スポーツライター)