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【小宮良之の日本サッカー兵法書】ハリルは「本田圭佑をベンチに置ける」利点を最大限に活かすべき!

カテゴリ:連載・コラム

小宮良之

2017年08月29日

手ひどくやられた経験は簡単には拭い去れない

何の保証もない大一番。選手だけでなく、ハリルホジッチ監督にとっても就任後、最大の正念場となる。ここでの采配が、彼の立場を決定すると言っても過言ではないだろう。 写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 その一方で、本田はミランで出場機会をなくし、実戦の少なさが危ぶまれてきた。実際にプレーの勘を鈍らせているのは間違いなく、とりわけゴール前での仕事に入った時にその色が濃厚だった。それゆえ、「本田不要論」が渦巻いているのだろう。
 
 ビジネスマンとしての側面が表出している点や、メキシコのパチューカでデビューしたばかりという状況など、ネガティブな点を挙げればきりがない。
 
 しかし、決戦を前にして、モノは捉えようではないだろうか。
 
<本田をベンチに置ける>
 
 それは、ひとつのアドバンテージと言えるだろう。チームがバランスを崩した時に状態を戦術的に健全にできるジョーカーが、ベンチに控えることになる。それだけの力が、経験豊富で胆力に優れた本田にはある。
 
 何より、オーストラリア、サウジの陣営が、本田の存在を必要以上に警戒するだろう。
 
 これまで手ひどくやられてきた経験は、簡単に拭い去れるものではない。恐れとまではいかなくても、緊張を与えて迷わせる、という効果は間違いなくあるだろう。本田がベンチを出てアップするだけで、駆け引きの部分では優位に立てるはずだ。
 
 拮抗した試合では、こうしたディテールが勝負を分ける。
 
 果たして、指揮官は切り札を上手に使うことができるだろうか。
 
文:小宮 良之
 
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『おれは最後に笑う』(東邦出版)など多数の書籍を出版しており、今年3月にはヘスス・スアレス氏との共著『選ばれし者への挑戦状 誇り高きフットボール奇論』(東邦出版)を上梓した。
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