逸話満載のラモス&カズの絶妙トーク。そして永井秀樹の次なる夢

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2017年08月15日

「日本サッカーを引っ張るチャンピオンチームにしたい」(永井)

東京Vのユース監督兼ゼネラルマネジャー補佐という第2のサッカー人生を歩み始めた永井(45番)。ラモスやカズらが築いた黄金時代よりも強く、ヴェルディを再建しようと意気込む。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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「1試合目(国見OBと帝京OBの試合)が終わった後に、ヴェルディの部屋に入ったら、ラモスさんが本気で怒ってて。『何を考えてんだ!』って。最初、冗談かなと思ったら、どうやらそうじゃなくて、『これからメインだぞ! ふざけんな!』と。急いで向こうの部屋に逃げました(笑)」
 
 この日の主役をビビらせるほどの剣幕だったようだが、それほど、永井秀樹というフットボーラーのラストマッチを、全身全霊をかけて、本気で戦おうとしていた証拠だろう。
 
 素晴らしい仲間たちに恵まれた永井は、45歳まで現役を続けてこれた理由を問われると、日本サッカー界の「キング」を引き合いに出して答えた。
 
「もちろん、みんなサッカーが好きだと思うんですけど、日本中のサッカー選手の中で、一番サッカーが好きなのはカズさんで、もしかしたら、その次が自分だったのかな、というのは感じています。好きだけではやれない世界ですけど、本当に、節目節目で素晴らしい人に巡り合えたり、いろんな人の支えがあって、ここまでやってこれたのは、感謝しかないです」
 
 昨季限りでの引退を表明し、今季からは東京Vの「ユース監督兼ゼネラルマネジャー補佐」という新たなサッカー人生を歩み始めている。引退試合を終え、改めて現役を退くことの寂しさについて聞けば、「切り替えはできているつもりですけど、今晩ぐらいからは、本当に引退したんだなっていうのは、少なからず感じるんじゃないかな」と神妙に語る。
 
 それでも、すでに次なる目標に向かって邁進している。「ヴェルディを再建したい。J2にいるべきチームじゃないし、黄金時代以上に、まずは日本サッカーを引っ張るチャンピオンチームにしたい」と言葉に力を込める永井のこれからに期待したい。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
 
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