J1広島の練習に参加し、シュートへの意識に変化が。
やがてメキメキと頭角を現わし、冬の選手権では見事にレギュラーの座を奪取。だがチームは2回戦敗退という不本意な結果に終わり、「僕が決められなかったから勝てなかった。チームは無失点で大会を終えたのに、不甲斐ない。責任を感じました」と語る。
3年生になってからは試練が続いた。春先から公式戦でなかなか結果を出せず、控えに降格しただけでなく、Bチーム行きを命じられてしまうのだ。
「いっかい落ちて、あらためて自分を見つめ直しました。必死に練習に取り組んで、紅白戦もそれこそガムシャラにやる。ここから這い上がってやるぞという強い気持ちで」
インターハイ予選前に晴れてレギュラーに復帰。点取り屋としては自身も認める通り、粗削りな部分が否めないが、壁にぶちあたってもしっかり進化を遂げられるのは、謙虚さとひたむきさが根底にあるから。7月にはサンフレッチェ広島の練習に参加し、大きな刺激を受けたという。
「とにかくみなさんシュートが巧くて、驚かされた。とくに一緒にシュート練習をさせてもらった工藤(壮人)選手がスゴかったです。ホンモノを見せてもらって、もっとシュート技術を磨かなきゃいけないと思いました」
チームに戻ってからもいいイメージを持って練習に取り組んだ福元。さらにプレミアリーグEAST・9節の横浜ユース戦で、かつて薫陶を受けた指導者の方から、とあるアドバイスをもらったという。「ゴールを見ないで撃ったほうがいいぞ、あまりボールにパワーが伝わりすぎると良くないから、力を入れないで撃ってみればいい、と。そこを意識したらけっこう練習でも入るようになって、少しずつなんですが、感覚が掴めてきました」。阪南大高戦のゴールは、中央へのパスを選択してもいい局面だったが、迷わず右足を振り抜いた。
未完成で発展途上。貪欲になんでもかんでも吸収する。だからだろう、計り知れないポテンシャルを感じさせる。
「僕がゴールを決めないとチームは勝てない。それだけの決意をもって大会に臨んでいます。今大会は2試合続けてストレスがかかってますが、こういうのを乗り越えて、しっかり結果に結び付けていきたい。自分の進路を考えても、この大会でどれだけ戦術レベルで通じるかだと思うんです。次(準々決勝)の関東第一戦でも勝ちにこだわって、個人としてもチームとしても先につながる戦いにしたい」
最後に「マルコ・ファン・バステンを彷彿させるね」、と最高の誉め言葉を送ったつもりが、世代間の壁は予想以上に高く、「すいません、知りません」と切り返された。
「そうだなぁ。理想にしてて、参考にしているのは大迫(勇也)選手です」
本格派ストライカーへの道をひた走る福元友哉。いまだ伸びしろは十二分だ。この真夏の仙台で、次はどんな新境地を開くのだろうか。
取材・文:川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)
3年生になってからは試練が続いた。春先から公式戦でなかなか結果を出せず、控えに降格しただけでなく、Bチーム行きを命じられてしまうのだ。
「いっかい落ちて、あらためて自分を見つめ直しました。必死に練習に取り組んで、紅白戦もそれこそガムシャラにやる。ここから這い上がってやるぞという強い気持ちで」
インターハイ予選前に晴れてレギュラーに復帰。点取り屋としては自身も認める通り、粗削りな部分が否めないが、壁にぶちあたってもしっかり進化を遂げられるのは、謙虚さとひたむきさが根底にあるから。7月にはサンフレッチェ広島の練習に参加し、大きな刺激を受けたという。
「とにかくみなさんシュートが巧くて、驚かされた。とくに一緒にシュート練習をさせてもらった工藤(壮人)選手がスゴかったです。ホンモノを見せてもらって、もっとシュート技術を磨かなきゃいけないと思いました」
チームに戻ってからもいいイメージを持って練習に取り組んだ福元。さらにプレミアリーグEAST・9節の横浜ユース戦で、かつて薫陶を受けた指導者の方から、とあるアドバイスをもらったという。「ゴールを見ないで撃ったほうがいいぞ、あまりボールにパワーが伝わりすぎると良くないから、力を入れないで撃ってみればいい、と。そこを意識したらけっこう練習でも入るようになって、少しずつなんですが、感覚が掴めてきました」。阪南大高戦のゴールは、中央へのパスを選択してもいい局面だったが、迷わず右足を振り抜いた。
未完成で発展途上。貪欲になんでもかんでも吸収する。だからだろう、計り知れないポテンシャルを感じさせる。
「僕がゴールを決めないとチームは勝てない。それだけの決意をもって大会に臨んでいます。今大会は2試合続けてストレスがかかってますが、こういうのを乗り越えて、しっかり結果に結び付けていきたい。自分の進路を考えても、この大会でどれだけ戦術レベルで通じるかだと思うんです。次(準々決勝)の関東第一戦でも勝ちにこだわって、個人としてもチームとしても先につながる戦いにしたい」
最後に「マルコ・ファン・バステンを彷彿させるね」、と最高の誉め言葉を送ったつもりが、世代間の壁は予想以上に高く、「すいません、知りません」と切り返された。
「そうだなぁ。理想にしてて、参考にしているのは大迫(勇也)選手です」
本格派ストライカーへの道をひた走る福元友哉。いまだ伸びしろは十二分だ。この真夏の仙台で、次はどんな新境地を開くのだろうか。
取材・文:川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)