• トップ
  • ニュース一覧
  • 【川口能活クロニクル】心に刺さった岡田監督の言葉、ベテラン勢の犠牲心…――南アフリカW杯・カメルーン戦

【川口能活クロニクル】心に刺さった岡田監督の言葉、ベテラン勢の犠牲心…――南アフリカW杯・カメルーン戦

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年07月28日

メンバー発表前日にかかってきた岡田監督からの電話。

第3GKとしての選出だったが、川口は試合への出場も決して諦めていなかった。(C) SOCCER DIGEST

画像を見る

 その夜、1本の電話がありました。
 
 ちょうど気分転換にと、家族と一緒に近くのレストランで食事していた時のこと。「03」から始まる電話番号が僕の携帯電話に表示されたのです。東京から電話なんて珍しい。誰かな? と思ってとってみたら、「おい、俺だよ!」と。「誰ですか?」と聞き直したら、「俺だよ、岡田だよ」と言ってきたのです。
 
「今日、加藤好男(当時の日本代表GKコーチ)を見に行かせていたけれど、怪我して出場しなくなったそうだな。お前がプレーできる状況だったらメンバーに入れたいと思っている」
 
 まさに寝耳に水でした。岡田監督から直接電話がかかってきたことも驚きでした。ちょうど諦めかけていた代表復帰の誘いだったのです。
 
 その後に言われた岡田監督の言葉が本当に心に刺さりました。
「いまの代表チームにキャプテンが欲しい。選手から尊敬されていて、プレーでも見せられる選手は、お前しかいないんだ」
 
 家族や恩師と相談して改めて自分から「ぜひ行かせてください!」と、岡田監督に電話しました。選んでもらった恩返しのためにも、ワールドカップで岡田監督を勝たせたいという気持ちが芽生えました。
 
 メンバー発表当日、岡田監督が第3GKとして考えていることを知りました。正直、悔しい思いはあったのですが、それでも、僕は諦めていませんでした。選手として出場機会を求めながら、同時に、チームキャプテンとしての役割をしっかり全うしようという強い気持ちをもってチームに合流しました。
 
 当時、岡田監督はグループリーグを突破することが日本にとっての最重要課題だと、選手たちに何度も言っていました。そのためにはグループリーグの初戦で勝点3を取ること。初戦必勝――。カメルーン戦にピークを持っていかなければなりませんでした。
【関連記事】
【川口能活クロニクル】ヒデがいなかったらW杯には出られなかった――フランスW杯アジア最終予選・イラン戦
【川口能活クロニクル】清商時代のベストゲームは城彰二を擁する鹿実とのあの名勝負
【川口能活クロニクル】自分のせいで負けた… 人生最悪の試合はドイツW杯のあの惨劇
中村俊輔、遠藤保仁、小野伸二…を超える「最も衝撃を受けた」と鈴木啓太が引退記者会見で明かした“意外”な選手とは?
川口能活の“意外な初挑戦”とは?

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ