【川崎】進化を続ける“新生フロンターレ”。完勝した神戸戦で示したさらなる可能性

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2017年07月02日

さらに勢いを増しそうな予感が。

神戸戦では攻撃陣が爆発。華麗なパスワークを見せた。写真:徳原隆元

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 さらに、神戸戦ではふたつの収穫も見られた。そのひとつが、左サイドハーフの登里と左SBの車屋のコンビネーションだ。本来左SBを主戦場とする登里は車屋が上がれば、最終ラインに下がり、車屋が帰陣すれば元の位置に戻る。ふたりのバランスは絶妙で、お互いに高い攻撃力を示しながら、守備でも穴らしい穴を作らなかった。
 
 また、チームとして特に後半にはポゼッションに固執しない効率的なカウンターも見せた。神戸が反撃を試みようと前に出てきた面もあるが、縦に速い攻撃でチャンスの山を築いたのだ。
 
 鬼木達監督の下、開幕から守備を強化してきた新チームは、徐々に攻撃の形づくりにも着手し、ポゼッションあり、カウンターあり、サイド攻撃ありと、バリエーションを増やして、状況に適した攻め方を選択できるようになってきた。神戸戦ではそれが上手く表われた。
 
 昨季は第1ステージ(17節)を11勝5分1敗/33得点・15失点のハイペースで突き進んだが、第2ステージにやや失速し、タイトルに手は届かなかった。しかし、今季はリーグ戦折り返しとなる17節を終えた時点(ACLのスケジュールの都合で川崎は16試合を消化)で、8勝5分3敗/26得点・14失点と成績では劣るが、ここからさらに勢いを増しそうな予感が漂う。
 
「強いものが勝つのではない。勝ったものが強いのだ」とは、かの有名なフランツ・ベッケンバウアーの言葉だが、チャンピオンシップ準決勝、天皇杯決勝で涙を飲んだ昨季の川崎はその言葉の意味を嫌というほど思い知った。
 
 最後に笑うために――。“新生フロンターレ”は静かに進化を続け、大成の時を待っている。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
 
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