「今日の三好のプレーは刺激になった」
「ほとんど自分のところで数的不利を作られて、すごくやり辛かった。もっとチアゴを守備側で上手く使えたら良かった。どうしても言葉が通じない分、難しさがあった」
左サイドハーフのチアゴ・ガリャルドとの意思疎通が合わず、どうしても彼が攻め残ってしまうが故に、原にはより大きな負担となった。それでも59分には左サイドを攻め上がり、FW山崎亮平とのワンツーから、エンドラインギリギリを突破して、マイナスの折り返しを送るなど、チャンスメークにも絡んだ。
しかし、川崎が65分にMF長谷川竜也に代えて、三好を投入すると、三好は高い位置でボールを受けては、積極的にギャップや背後に動いて攻撃を活性化。75分には、三好が左サイドから仕掛け、ペナルティエリアに近づくと、そのまま突破すると見せかけて、近づいて来た阿部へバックパス。阿部がカットインを仕掛けると、三好はそのまま阿部と並走する形で最終ラインの裏を駆け抜け、新潟守備陣の前へのプレスを緩めたことで、阿部と小林がフリーになった。2人がスライドするようなワンツーから、最後は阿部が試合を決定付ける3点目を奪った。
原はフル出場を飾ったが、結果は0−3で新潟の完敗。冒頭で書いたように、サポーターからブーイングを浴びた。
「正直、勝って、弾みを付けて代表に行きたかった」。
試合後のミックスゾーンで、彼は表情を曇らせたように、チームは10試合を終えて、降格圏内の17位(暫定)。原はその10試合すべてにスタメン出場し、うち川崎戦を含む9試合にフル出場している。ルーキーとしては素晴らしい成績だが、チームとして結果が出ていないだけに、手放しでは喜べなかった。
「ボランチと左サイドバックをやらせてもらって、個人的にはすごく良い経験をさせてもらっている。でもチームとして結果が出ていないという複雑な想いを抱かざるを得ないです。でも、U-20ワールドカップでは頭を切り替えて、いろんな物を吸収して帰ってきたいと思います」
無念さはいったん心の奥にしまって、貴重な世界の檜舞台を存分に味わってくる。そう決意を語った彼は、最後に今日のライバルであり、今度は頼もしきチームメイトとなる三好についてもこう語った。
「今日の三好のプレーは刺激になった。ボールを収めるところだったり、途中から入って凄く良いアクセントになっていた。ああやって違いを見せられる選手にならないといけないなと改めて思いました」
今日の敵は明日の友。そして、その友たちと世界で躍動するために――。原輝綺は新たなるモチベーションを胸に抱き、世界に挑む。
取材・文:安藤隆人(サッカージャーナリスト)
左サイドハーフのチアゴ・ガリャルドとの意思疎通が合わず、どうしても彼が攻め残ってしまうが故に、原にはより大きな負担となった。それでも59分には左サイドを攻め上がり、FW山崎亮平とのワンツーから、エンドラインギリギリを突破して、マイナスの折り返しを送るなど、チャンスメークにも絡んだ。
しかし、川崎が65分にMF長谷川竜也に代えて、三好を投入すると、三好は高い位置でボールを受けては、積極的にギャップや背後に動いて攻撃を活性化。75分には、三好が左サイドから仕掛け、ペナルティエリアに近づくと、そのまま突破すると見せかけて、近づいて来た阿部へバックパス。阿部がカットインを仕掛けると、三好はそのまま阿部と並走する形で最終ラインの裏を駆け抜け、新潟守備陣の前へのプレスを緩めたことで、阿部と小林がフリーになった。2人がスライドするようなワンツーから、最後は阿部が試合を決定付ける3点目を奪った。
原はフル出場を飾ったが、結果は0−3で新潟の完敗。冒頭で書いたように、サポーターからブーイングを浴びた。
「正直、勝って、弾みを付けて代表に行きたかった」。
試合後のミックスゾーンで、彼は表情を曇らせたように、チームは10試合を終えて、降格圏内の17位(暫定)。原はその10試合すべてにスタメン出場し、うち川崎戦を含む9試合にフル出場している。ルーキーとしては素晴らしい成績だが、チームとして結果が出ていないだけに、手放しでは喜べなかった。
「ボランチと左サイドバックをやらせてもらって、個人的にはすごく良い経験をさせてもらっている。でもチームとして結果が出ていないという複雑な想いを抱かざるを得ないです。でも、U-20ワールドカップでは頭を切り替えて、いろんな物を吸収して帰ってきたいと思います」
無念さはいったん心の奥にしまって、貴重な世界の檜舞台を存分に味わってくる。そう決意を語った彼は、最後に今日のライバルであり、今度は頼もしきチームメイトとなる三好についてもこう語った。
「今日の三好のプレーは刺激になった。ボールを収めるところだったり、途中から入って凄く良いアクセントになっていた。ああやって違いを見せられる選手にならないといけないなと改めて思いました」
今日の敵は明日の友。そして、その友たちと世界で躍動するために――。原輝綺は新たなるモチベーションを胸に抱き、世界に挑む。
取材・文:安藤隆人(サッカージャーナリスト)