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【ベガルタ戦記】渡邉晋の『日晋月歩』|連戦に撒いた「餌」が最後の45分にもたらした効果

カテゴリ:連載・コラム

渡邉 晋

2017年05月02日

リーグ戦の前半は執拗に相手SBの裏を狙った。

リーグ戦9節・清水戦の後半開始すぐに平岡から石原にパスが入った。あの場面が3ゴールの始まりだったと思う。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 ルヴァンカップでは、チームとしての戦い方という点で少し手の内を隠させてもらった部分がある。しかし、30日のリーグ戦では清水のほうが26日よりも変えてきた部分がたくさんあった気がする。
 
 そのおかげで前半は上手く試合を進められなかった。だが、「ここをこう修正すればいい」という明確な答が自分の中にあったので、特に焦りはなかった。
 
 もう少し具体的な話をする。攻撃面で言えば、前半は相手SBの背後を徹底的に突いた。トレーニングでもやっていたし、清水のカウンターをまともに受けないためにも効果的だろうと考えていた。
 
 すると、相手の最終ラインがスペースのケアを気にしたことで、前半途中からシャドーが空くようになった。しかし、すぐには使わなかった。早いうちに変化を付けてしまうと、後半の勝負所で相手が慣れてしまっていたり、ハーフタイムに修正を施されてしまう。執拗に裏、裏、裏。前半はその戦法に終始した。
 
 ハーフタイムのロッカールームでは「シャドーが空くからボールをどんどん入れろ」と指示を出した。すると後半開始してすぐに平岡(康裕)から石原(直樹)にキレイにパスをつけられた。あのシーンが3得点を奪ったことの始まりだったように思う。
 
 結果的に、ゴールは3つともシャドーの位置にボールを入れるのとは違う形で生まれた。ただ、シャドーを使うことで相手には迷いが生じ、ズレと判断の遅延を招いたと感じている。大きく捉えると、前半の裏へのボールが「餌を撒いた」ことになったのだ。
 
 相手の最終ラインが「どうせ蹴ってくる」と重心を後ろに傾ければ、シャドーが空く。シャドーにパスをつけて、そこに相手が食い付けば、次は違う場所が手薄になる。その結果が2点目のクロスからのゴールであり、3点目の菅井の得点だ。
 
 1日経ってから映像を見返すと、「もっと崩せたな」という気持ちが湧き上がってくる。やはり、局面での判断などのクオリティが不足している。その精度向上が、さらなるチャンス創出につながるだろう。
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