【G大阪】伝説トリオが伝承する「ガンバイズム」ってなんだろう!?

カテゴリ:Jリーグ

川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

2017年05月01日

問題山積だが、泣き言を言っても始まらない。

J1で絶好調の堂安。昨季は高3ながらプロ契約を結び、U-23に軸足を置いてプロでの実戦感覚を磨いた。(C)SOCCER DIGEST

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 では、チームを束ねる宮本監督はどう感じているのだろうか。
 
 U-23を取り巻く環境は、率直に言って厳しい。昨季からJ3に参戦しているが、今季はトップチームとの境界線を明確に定め、活動も完全に分かれて行なわれている。昨季はベテランや怪我明けの選手の調整の場として活用されがちで、20歳前後の選手に実戦の場を与え、近未来のガンバの礎を作るという大前提がなし崩しになっていた。そのため、強化サイドは完全分離に踏み切ったのだ。
 
 だが蓋を開けてみると、問題は山積だ。クラブハウスの天然芝グラウンドは養生もあってU-23は日常的に使えず、近隣の競技場やJグリーン堺などを間借りしている。そもそもガンバは選手の総保有数が多いほうではない。トップチームの活動が優先されれば、紅白戦やフォーメーション練習をするためにU-23から随時若手が引き上げられる。練習でも試合でも、U-23はユースから選手を回さざるを得ず、なんとか帳尻を合わせているのだ。
 
 とはいえ、宮本監督は「クラブには意見はちゃんと伝えていますし、なによりも自分たちに与えられた環境でなにができるかを第一に考えてます」と、ある程度は覚悟の上だったと話す。同じくU-23チームを稼働させているFC東京とセレッソ大阪も、似たシチュエーションに置かれている。泣き言を言っていても始まらないのだ。
 
 指揮官は「最初苦しむやろうとは思ってたけど、ここまで得点ゼロが続くとは考えてなかった」と苦笑し、こう続けた。
 
「プロの選手と一緒にやってますけど、そこは育成の観点で取り組んでます。もちろん試合をやる限りは勝利を求めて臨みますが、いい選手を育てるのが先に来てますね。18歳、19歳の経験に乏しい選手が、パパッと頭が動く、相手より早く動き出すとか、試合に出て自分は巧くなったと感じてくれるような環境を作りたいんです」
 
 3人のスタッフについては?
 
「サトシは引退してまもないから、まだ選手に近い目線があるんです。それを残したまま、上手く活かしながら選手たちと接してますね。松代さんはもうこの育成でずっとやってきてるんで言うことはないし、指導を見ていても経験値の高さを感じます。チャンさんは長崎でも実績のある方ですから、こちらも経験が豊富。みんなでいろんな意見を交わしてますし、いい信頼関係が築けてると思います」
 
 ユースを率いる實好礼忠監督(44歳)とも、対話を欠かさない。取材に訪れた日はU-23の練習が先に終わり、「ツネ」は「ノリちゃん」と並んで紅白戦を観察していた。昨季1年間、指導に当たった教え子たちの成長ぶりなどをチェックしたようだ。
 
「去年はノリちゃんがU-23の監督で、今年は立場が逆になったんですけど、だからこそお互いの気持ちが分かるというか、連携はスムーズですよね。ここは日頃からしっかり話さないといけませんから」
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