【松本】記者席まで届いた怒りの声。一歩も引かなかった田中隼磨が伝えたかったこと

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2017年04月30日

「あれがなくなったら、俺じゃないしね」

田中の強烈なリーダーシップに導かれたチームは、3試合ぶりの勝利を手にして、5位に浮上した。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 チームのためなら、全身全霊をかけて戦い、どんな些細なことでも、手を抜かない。そのスタンスは今も貫かれている。
 
 後半を半ばも過ぎた頃、松本が相手陣内に攻め込む。右サイドから田中も駆け上がる。結局、その攻撃はゴールにつながらなかった。田中にもボールが渡らなかった。プレーが切れた瞬間、田中は攻め上がった時と同じスピードで自陣に戻り、自分がマークすべき相手の近くにポジションを取る。
 
「テレビでは映らないところかもしれないけど、そういうプレーを俺がやることで、チームもついてきてくれれば。監督もそれを俺に求めていると思う。口で言うのではなく、背中で見せる。たとえ3-0になっても、それは変わらない」
 
 相変わらずですね、と問いかけると、「あれがなくなったら、俺じゃないしね」と、さらりと言ってのける。
 
「まだまだ身体は動くから、続けていきたい。それが俺たちのスタイル。ああいう姿を見せるために、監督も選手を送り出している。ファンやサポーターも、それを見るためにスタジアムに来てくれているから」
 
 華麗なサッカーではないかもしれないが、泥臭く、エネルギッシュに、最後の1秒まで、全力で尽くす。「俺たちには、俺たちのやり方がある」と言葉に力を込める田中は、強烈なリーダーシップで、チームの先頭に立って走り続けている。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
 
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