落第寸前だった本田功輝はいかにして「ジェフ内定」を掴んだのか

カテゴリ:Jリーグ

松尾祐希

2017年04月30日

2日間の追試で大幅に改善された。

入団発表翌日にはプリンスリーグ四国・徳島北戦に臨んだ(8番)。徹底マークに遭い、本領を発揮できず。写真:松尾祐希

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 そして、気が付けば3日目が終了。今回の出来を見て獲得を決断するつもりだった千葉としては、OKを出せる状態ではない。そのため、彼に期待をしていたクラブは練習参加の期間延長を決断。2日間の追試を行なったのである。
 
 ただ、同じプレーをしているようでは意味がない。彼には短期間での変化が求められた。そこで稲垣スカウトが守備のやり方を覚えさせるために動く。サイドハーフでプレーする世界各国の選手たちのプレス方法を10分程にまとめた映像を彼に渡したのだ。3日目の練習終了後に動画を見せ、彼にディフェンスの重要性を説いた。
 
 これが本田の守備に変化をもたらす。
 
「ビデオを見て守備のやり方を教わった。ウイングバックをやったことがなくて、守り方が分からなかった。香川西だと攻撃がメインのポジションなので。守備のハメ方も分からない。それを(海外の選手などの)ビデオで説明してもらった」
 
 一夜漬けではあったが、繰り返し何度も映像に目を通した。すると、翌日以降はディフェンス面の出来が向上。最終日の練習試合では及第点のプレーを見せ、守備のポジショニングやプレスの質は大幅に改善された。土壇場で、本田の未来は開かれたのである。
 
 プロ入りが決まってから初の公式戦となった29日のプリンスリーグ四国・徳島北戦。本田は0-0の拮抗した展開のなか、後半頭からピッチに立った。注目度が高まったことで相手からのマークが厳しく、彼らしいプレーはほとんど見せられなかった。進化の跡を見せていた守備もこの日はいまひとつ。「自分がチームを勝たせるのが目標」と攻撃に気合いを入れすぎたため、帰陣が遅くなり、試合を決定付けられる2失点目の原因を作ってしまった(0-2で敗戦)。
 
 それでも、本田にとっては学びが多かったゲームだ。プロ入りが決まり、周囲からのプレッシャーもこれまでとは比にならない。そのなかで結果を残さなければいけないという難しさを知れた。
 
「プロ内定者第1号ということで、その注目に応えられるぐらいでっかい選手になりたい。そういう意味で自信に変えて、レベルアップをしていきたいと思っている」
 
 与えられた高評価を証明するため、どのようなプレーを披露していくのか。大注目のシーズン、その幕が上がった。
 
取材・文:松尾祐希(サッカーライター)
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