例えば77分のシーン。日本ゴール前近くでさびを受けようとした相手選手に引っ張り出された酒井高は、その後のプレーでボールウォッチャーとなり、CBの前のスペースをぽっかりと空けた。そして、ぞのスペースをタイの選手に使われ、あわやの場面を作られてしまったのだ。
こうしたミスを振り返った酒井高は、所属するハンブルクと日本代表でのやり方の違いに戸惑いがあったと明かす。
「クラブでやっているときはコンパクトで、ひとり目、ふたり目が行った後の3人目、4人目が連動できている部分があった。でも今日やってみて(日本代表では)周りにスペースがあったし、ボールホルダーに遅れていっているシーンがあった。もうちょっと取り切りたいプレーが多かった」
一方で、「代表でも機会と時間があれば良くなる自信はある」とも力強く語る。本職のSBで勝負したいとの想いは強いようだが、ボランチとしてのプレーも決して悪くはなかった。チームとして貴重なオプションが加わったのは、今後に向けて喜ばしいことだ。
【日本代表PHOTO】タイ相手に4得点で快勝!久保2戦連発、川島がPKストップ!
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)