J3開幕戦で成長の跡を見せた久保建英。課題のコンタクトプレーでは──

カテゴリ:Jリーグ

松尾祐希

2017年03月13日

「まだJ3のレベルに達していないけど…」。

J3にプレミアEAST、そしてU-17&U-20W杯にダブルエントリーする可能性も。久保にとって大忙しの一年がはじまった。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 とはいえ、昨年のJ3で浮き彫りになったフィジカルの問題をすべて克服できたわけではない。容赦のないボディコンタクト。球際での競り合い。この日も判断が遅れれば、相手に潰された。
 
 例えば42分のシーンだ。スローインから左サイドでボールを受けると、瞬く間に3人が久保を囲んだ。最終的にファウルとジャッジされたが、身体をぶつけられるとバランスを容易く崩してしまった。当然、体格で劣る15歳だ。身体付きの違う大人に対して思うようにボールキープできないのは無理もない。しかしながら、避けては通れない課題だ。
 
「攻守の切り替えや球際。そこをもっとやっていけば、存在感は出てくると思う」と中村監督。フィジカル面の強化は、今季も取り組まなければならない。
 
「全体を通じての自分の感想は、まだJ3のレベルに達していないけど、去年と比べると成長していたなと感じる」
 
 久保は試合後にそう語った。現状に満足はしていない。今季はJ3の舞台に立つ機会が昨年よりも多くなり、富山戦のようにフルタイム出場する試合も増えてくるだろう。そのなかで大人のサッカーに適応していけば、東京ヴェルディ時代に森本貴幸(現川崎フロンターレ)の15歳9か月8日を塗り替える、J最年少ゴールの記録更新も遠くはない。
 
 少なくとも、開幕戦で見せた久保のプレーは、可能性を十二分に感じさせるモノだった。
 
取材・文:松尾祐希(サッカーライター)
 
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