叩き上げのスペイン人指揮官に「J2のレベルと特徴」について訊いてみた

カテゴリ:Jリーグ

川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

2017年03月12日

「6、7チームが上位を争う展開となる」。

背番号10の高木善をはじめ、注目タレントがひしめく東京V。2連勝で暫定2位に浮上した。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

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 そんな叩き上げのロティーナ監督に、3試合を戦ったJ2リーグのレベルと特徴について、率直にどう思うのかを訊いてみた。多少のリップサービスはあるにせよ、驚きを持って認識を深めているという。
 
「セグンダ(2部)とは思えない、レベルの高さがある。強豪と位置付けられるチームが多く、実力が拮抗しているのがなによりの証だ。私が見たところ、6、7チームが上位を争う展開となるだろう。そこにはもちろん我々も含まれる。この競争力の高さがJ2の面白さであり、私がもっとも驚かされている部分だ。日本に来る前からある程度の分析はしていたが、ここまでレベルの高いチームが多いとは、正直思っていなかった」
 
 かつて「攻めたら負け」との名言が生まれたJ2だが、いまでは個性的な指揮官が多く、オリジナリティーを追求するチームもぐっと増えた印象を受ける。戦術的な側面で見た場合、スペイン人指揮官の目にはどう映っているのだろうか。
 
「ディフェンシブ? そんな印象はまるで受けていない。むしろ逆だ。今日の水戸、先週の大分にしても、ともに3-4-3システムできわめてアグレッシブなスタイルを貫いていたし、よく訓練されたチームだと感じた。しかも大分は昇格してきたばかりのチームだよ。まったく、タフな相手ばかりだ」
 
 監督の右腕で、対戦相手のスカウティングを担当しているスペイン人コーチ、イバン・パランコ・サンチアゴ氏にも話を聞いた。バルセロナの育成部門で指導してきた37歳のイケメンは、「上位は本当に実力が拮抗している」と指揮官に同調しながら、「相手チームの分析は骨が折れる。水戸は予想通りのグッドチームだった。最終的に点差は開いたけど、退場者が出なければどう転んでいたか分からない」と話し、こう続けた。
 
「一概にヨーロッパのリーグと比べることはできない。でも、少なくともJリーグは選手のテクニックと戦術面については、ほとんど遜色がないと感じている。想像していた以上にね。あとは、ファンの熱狂だ。本当に素晴らしい。J2は日本のいろんな都市で試合が開催される。だから個人的にはアウェー遠征のところも楽しみにしているんだ。移動は大変そうだけどね(笑)」
 
 改革を押し進めながら、この過酷なJ2の長丁場を戦い抜けるのか。13シーズンぶりのJ1昇格を掴めるのか。ロティーナ・ヴェルディには、大きな期待を寄せても良さそうだ。
 
取材・文:川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)
 
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