本田圭佑は日本代表に呼ぶべきか? 「経験」と「競争」という両軸で考えれば…

カテゴリ:日本代表

二宮寿朗

2017年03月16日

経験は、長谷部誠や岡崎、吉田たちが伝えればいい。

 リーガ・エスパニョーラでは清武弘嗣がセビージャに別れを告げ、Jリーグで成長していく道を選んだ。
 
 つまり、ハリルホジッチ監督の要求に応えるべく、選手たちもなんとか事態を変えようと行動している。
 
 ならば、現状維持の本田よりも、変えている、または変えようとしている選手たちが優先されて然るべきではないか。
 
 国内組に目を転じても、小林悠が開幕戦でゴールを挙げ、齋藤学もキレのある動きを披露している。
 
 清武、久保、小林、浅野拓磨、南野拓実……。右サイドで本田に代わる人材は多い。もちろん、本田はミランで試合に出ていなくても、代表ではプレーで引っ張ってきた実績がある。後半から出場したサウジアラビア戦のパフォーマンスも決して悪くなかった。
 
 決定的な仕事をこなせる力が錆び付いているとも思わない。アウェーのUAE戦、ホームのタイ戦という試合の重要度を考えれば、「経験と勝負強さを持つ本田は必要だ」という声も当然あるだろう。だが、それでもクラブで出番に恵まれない本田よりは、先ほど名前を挙げた選手たちのほうに筆者は期待感を抱く。
 
 指揮官はサウジアラビア戦後の監督会見で、競争を煽る言葉を残した。
 
「我々のチームにスターはいない。スターはチームだ。大枠のリストには海外組、国内組合わせて55人ほどいる。彼らが良いパフォーマンスを見せれば、選ぶトライをしたい」
 
 経験は、長谷部誠や岡崎、吉田たちが伝えればいい。「経験」と「競争」を上手く噛み合わせようとする指揮官のスタンスを考えれば、今の本田を無理に招集する必要はない。

文:二宮寿朗 (スポーツライター)

※『サッカーダイジェスト』2017年3月23日号より修正・転載
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