昔はラウールやビジャ、インザーギといったタイプが好きだったが…。
ガルシア監督から南野に対する要求は、サイドハーフとして対峙するサイドアタッカーを封じるだけでなく、ボランチからのサイドチェンジや展開のパスを塞いだり、カウンターの起点を奪ったりと、とりわけ守備面においてその内容は多岐に渡る。南野は攻撃面での自我を持ちながらも、そのハイレベルな要求にもきちんと対応できるように意識を持って取り組んでいる。
「サイドの選手はプレー強度と守備は絶対に求められる。守備も足先だけでなく、『バチッ』と身体で行くことを求められるんです。なかでも重要なのが、『相手のカウンターを止める技術』で、ガルシア監督はそれをめちゃくちゃ求める。日本だったら、『遅らせる』など、カウンターを食らう時のファウルを是としないけど、こっちはそんな甘っちょろいこと言うな、当たり前やろって感覚で言われる。だからこそ、トップクラスの選手になるとファウルがめちゃくちゃ上手いし、激しくなる。カウンターを止める迫力は凄まじいですよね。逆にその迫力があるからこそ、こっちのカウンターの精度はさらに磨きがかかるんです」
今、南野にはお手本とするべき選手がいる。それはチェルシーのベルギー代表FW、エデン・アザールだ。サイドを主戦場とし、173センチ・74キロと決して大柄では無いが、力強いドリブルと決定力、寄せの速さと対人の強さを発揮し、攻守両面で無類の輝きを放つ。
「昔の僕はラウールやビジャ、インザーギなどビルドアップにはそんなに参加しないけど、ゴール前でしっかりと点を獲る選手が好きだったんです。でも、今はアザールのプレーがすごく好きになりました。サイドから運べて、中央でもプレー出来て、タメも作れる。そしてクレバーで、試合の流れを読めて、点もアシストも決められる。カウンターの際は、攻守において相手と並走しても力負けしない。特に攻撃面は相手の寄せを物ともせず、ゴール前まで運んで、ゴールまで決めてしまう。体格は大きくないのに、それができる。見習いたいです」
求め続けた環境で多くのことを吸収しながら、理想型をさらに上に置いている。当然、そうなれば、求めるレベルもさらに高くなる。南野拓実は心の底から溢れ出る向上心に嘘をつくことなく、純粋に、本気で前進し続けている。必ず日本代表にとっても、彼は欠かすことができない存在になってくれるだろう。『日本のアザール』になる日も、そう遠くはないはずだ。
取材・文:安藤隆人(サッカージャーナリスト)
「サイドの選手はプレー強度と守備は絶対に求められる。守備も足先だけでなく、『バチッ』と身体で行くことを求められるんです。なかでも重要なのが、『相手のカウンターを止める技術』で、ガルシア監督はそれをめちゃくちゃ求める。日本だったら、『遅らせる』など、カウンターを食らう時のファウルを是としないけど、こっちはそんな甘っちょろいこと言うな、当たり前やろって感覚で言われる。だからこそ、トップクラスの選手になるとファウルがめちゃくちゃ上手いし、激しくなる。カウンターを止める迫力は凄まじいですよね。逆にその迫力があるからこそ、こっちのカウンターの精度はさらに磨きがかかるんです」
今、南野にはお手本とするべき選手がいる。それはチェルシーのベルギー代表FW、エデン・アザールだ。サイドを主戦場とし、173センチ・74キロと決して大柄では無いが、力強いドリブルと決定力、寄せの速さと対人の強さを発揮し、攻守両面で無類の輝きを放つ。
「昔の僕はラウールやビジャ、インザーギなどビルドアップにはそんなに参加しないけど、ゴール前でしっかりと点を獲る選手が好きだったんです。でも、今はアザールのプレーがすごく好きになりました。サイドから運べて、中央でもプレー出来て、タメも作れる。そしてクレバーで、試合の流れを読めて、点もアシストも決められる。カウンターの際は、攻守において相手と並走しても力負けしない。特に攻撃面は相手の寄せを物ともせず、ゴール前まで運んで、ゴールまで決めてしまう。体格は大きくないのに、それができる。見習いたいです」
求め続けた環境で多くのことを吸収しながら、理想型をさらに上に置いている。当然、そうなれば、求めるレベルもさらに高くなる。南野拓実は心の底から溢れ出る向上心に嘘をつくことなく、純粋に、本気で前進し続けている。必ず日本代表にとっても、彼は欠かすことができない存在になってくれるだろう。『日本のアザール』になる日も、そう遠くはないはずだ。
取材・文:安藤隆人(サッカージャーナリスト)