【浦和】亡き母の"遺言"を胸に、ラファエル・シルバは「何があっても、前に突き進む」

カテゴリ:Jリーグ

塚越 始(サッカーダイジェスト)

2017年02月10日

生きるための自覚を促された16歳、プロのサッカー選手になると誓う。

「その母のマルタは僕が16歳の時に亡くなってしまったんだ」 

 R・シルバはその人生の分岐点について話を続けた。
 
「慎ましくも笑顔の絶えなかった生活から、マルタはいなくなってしまった……。その母のためになんの力にもなれなかった自分の無力感に苛まれたよ。後悔の念は少なからず今もある」 

「とはいえ、僕にできることなんて限られていた。だから迷わなかった。何がなんでもプロサッカー選手になるんだと、そう心に誓ったんだ。今度は僕が姉であり、家族を支えなければいけない。現実を目の前にして、生きるための自覚を促されたんだ」
 
 その後、プロになるチャンスを掴み、スイスのクラブを経て「愛情に包まれた街」という新潟に来て成長を遂げ、日本で最も規模の大きな浦和でプレーすることになった。すべてが連鎖している。
 
「今こうしてサッカー選手という職業に就けているのも、母がいてくれたお陰だ。だからマルタが僕にしてくれたように、僕が“家族”のために恩返ししていきたいと思っている」
 
 そして尋ねてみた。今でも心に残っている、母からの言葉はあるだろうか?
 
 R・シルバは嬉しそうに言った。
 
「『あなたが選んだ道を信じ、自分はなんでもできるんだというぐらい心に余裕を持って、まっすぐ突き進んでほしい』と、マルタはサッカーばかりしていた僕に言っていたよ。それに『いつでも前向きにね』って。その言葉が今も、何か大切な決断をする際の人生の道しるべになっている」
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