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【連載】小宮良之の『日本サッカー兵法書』其の百零四「日本サッカーは“左利き”のメリットにもっと注目すべきだ」

カテゴリ:連載・コラム

小宮良之

2017年01月06日

右利きでスタメンを固め、左にボールを集める日本サッカー。

欧米に比べて圧倒的に右利きが多い日本だが、だから少数派の左利きに好タレントが生まれやすいかもしれない。写真は中村俊輔。 (C) SOCCER DIGEST

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 左利きの選手は、独特の感性を持っているからだ。
 
 独特とは、一般的に多数の右利きから見て、「自分たちとは違う」という意味がある。その独自性は、常にメリットになる。
 
 なぜなら、単純に選手は、左利きよりも右利きの相手に多く応対してきている。それは必然的に、右利きには“慣れていること"を意味し、対処することができる。
 
 ところが左利きは、リズム、テンポ、スピードの使い方が右利きとは違う。そんな左利きの選手との対戦経験が少ないことで、対処する側はどうしても後れを取るのだ。
 
 左利きは独創性を感じさせる。それは、ディエゴ・マラドーナのような天才のイメージが残っているからか。身体の使い方、ボールの弾き方、タイミング……感性を刺激するものがあるのだ(あるいは、見慣れない風景を見せられることによって、感嘆してしまうだけなのか)。
 
 Jリーグでは、右利きの選手だけで先発メンバーが固められることも少なくない。左にボールを集め、右利きの10番タイプの選手が中に切り込む、というのが攻撃の定型になっている。
 
 しかし、Jがさらに高いレベルに向かうには、レフティーの積極的な育成、登用も必要な要素かもしれない。
 
文:小宮 良之
 
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『おれは最後に笑う』(東邦出版)など多数の書籍を出版しており、2016年2月にはヘスス・スアレス氏との共著『「戦術」への挑戦状 フットボールなで斬り論』(東邦出版)を上梓した。
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