ダービーで躍動したイスコ、今後もマドリーで「10番のポジション」を得られるか!?

カテゴリ:ワールド

豊福晋

2016年11月23日

ファンの気持ちは、今ではベンゼマよりもイスコに傾いている。

ある程度の自由とスペースを与え、その良さを十分に引き出したい気持ちが、ジダン監督にもあるだろう。その一方で、絶対的なBBCの存在もあるだけに、バランス取りは非常に大変そうだ。 (C) Getty Images

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 イスコは、ボールを持ってこそ輝くタイプなのだ。そしてパスを散らすだけではなく、そこからさらに先へ絡んでいくことで良さが出る。トニ・クロース、ルカ・モドリッチ、マテオ・コバチッチよりも、もうひとつ前のエリアで仕事をする選手だ。
 
 この日のようにベンゼマを外し、ロナウドを「9番」のポジションに配し、イスコをトップ下に入れるのは、あくまでオプションかもしれない。しかし、サンチャゴ・ベルナベウのファンの気持ちは、今ではベンゼマよりもイスコに傾いている。
 
 指揮官の気持ちはどうだろうか?
 
 ジダンが個人的に、イスコのプレーが好きだったのは事実だ。カルロ・アンチェロッティのアシスタントを務めていた時には、居残り練習でトラップとシュート練習に付き合っていた。
 
 ダービーでも、愛弟子とも言えるイスコの活躍に目を細め、称賛する言葉を残している。イスコを10番として起用したい――。自らが10番だったジダンが、心の底でそう思っていたとしてもおかしくはない。
 
「今日のパフォーマンスが(継続した)先発(起用)に繋がるかどうかは分からない。マドリーには良い選手が多いから。僕はこのプレーを続けるだけだ」とイスコは語っている。
 
 今後、クラシコ(12月3日)、クラブワールドカップ(マドリーが登場するのは12月15日~)と大試合が続くマドリー。そのピッチ上に、10番のポジションはあるのか。
 
 イスコの輝きは、観る者に新たな見どころと話題を提示してくれた。
 
文:豊福 晋
 
【著者プロフィール】
とよふく・しん/1979年、福岡県生まれ。2001年のミラノ留学を経て、フリーで取材・執筆活動を開始。イタリア、スコットランドと拠点を移し、09年夏からはスペインのバルセロナに在住。リーガ・エスパニョーラを中心に、4か国語を操る語学力を活かして欧州フットボールシーンを幅広く、ディープに掘り下げている。独自の視点から紡ぐ、軽妙でいて深みのある筆致に定評がある。
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