ACL決勝は元Jリーガーたちの競演。全州での第1戦後、元鹿島のカイオを直撃

カテゴリ:国際大会

佐々木裕介

2016年11月24日

第1戦に敗れ少し落ち込んだ雰囲気のカイオが取材に応えてくれた。

球際での激しい攻防が繰り広げられた試合は、ホームの全北現代が勝利。10年ぶりの王座奪回に王手をかけた。

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 後半に入り、57分にアル・アインが、58分に全北現代がビッグチャンスを掴むがともに決めきれなかったのだが、迎えた63分に試合が動く。アル・アインが70番のコロンビア人・アスプリージャの技ありゴールで先制に成功する。
 
 直後の64分、全北現代は良いところがなかったキム・ボギョンに変えてイ・ドングッを投入、これがズバリ当った。70分に10番でエースのレオナルドのクリーンヒットがゴールに吸い込まれ振り出しに戻る。その後もハイペースで押し込む全北現代は77分、相手のファウルでPKを奪取。これをレオナルドがきっちりと決めて2-1。アル・アインは77にドウグラスを、また全北現代も81分にエドゥを投入し、どちらも攻めの姿勢を示すが、そのままタイムアップ。名将・崔康熙の試合巧者ぶりが際立った試合であった。
 
 試合後、私は少し落ち込んだ雰囲気のカイオに接触。彼からコメントをもらった。
 
――負けはしましたが、アウェーで1-2という結果は、決して悪くはないと思うのですが?
 
はい、私もそう思っています。
 
――試合を通して厳しいマークがついていた。あなたは相当研究されているように感じましたが、どうでしょう?
 
勝負ですからしょうがないことですよ(苦笑)。
 
――普段の試合と比べて、今日は連係の部分でのミスが目立ったように思うのですが?
 
うーん、そうかもしれませんね。でも私たちは良いチーム。ちゃんと第2戦に照準を合わせていきますよ。
 
――日本ではクラブワールドカップでのあなたの凱旋を心待ちにしているファンが多いんです。必ずチャンピオンになって、日本であなたの成長を見せてくださいね!
 
次の試合まで1週間あるので、帰って皆で調整します。そう出来るように頑張ります。
 
 
 試合展開もさることながら、 特に局面での戦いが激しい、見応えある試合であった。
 
 この12年で10度もACLへ出場し、毎度決勝トーナメントへ勝ち上がる全北現代が逃げきるのか、それともアラブの地の利とこの日のアウェーゴールを活かしてアル・アインが逆転するのか。
 
 私はバスへ乗り込むカイオの眼差しから「このままで終わらせるか」という反骨心のような強い魂を感じ取った。試合は残り90分、今週土曜日の決戦が待ち遠しくて仕方がない。
 
取材・文・写真:佐々木裕介(フリーライター)
 
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