トゥーレ・ヤヤの鮮やかな復活が今後のペップ・シティにもたらすものとは?

カテゴリ:ワールド

山中忍

2016年11月22日

ペップ、シティにとっては新たなに大型補強を施したに等しい。

ペップにとって、ヤヤ・トゥーレはタイトル獲得の切り札となりうるだろうか。 (C) Getty Images

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 エリアの手前でアグエロに叩いてリターンを受け取れる位置にすぐ動き、続いてノリートとのワンツーでボックス内に侵入した先制点は、頭も足も止まらずに動くトゥーレ・ヤヤらしいプレーだった。
 
 合わせただけだったものの、勢いを感じた2点目(83分)のシュートは、余分な肉が削げてもパワーは落ちてはいないことを示していた。
 
 締まった肉体と改まった意識があれば、この先、“ペップ”グアルディオラが要求する守備面でのハードワークにも適応できるのではないだろうか?
 
 試合後、指揮官はトゥーレ・ヤヤについて「彼は本当にナイスガイだよ」と語った。“彼”にアクセントを置いた点は、謝罪を拒み続ける代理人への当て擦りとも捉えられたが、肝心のトゥーレ・ヤヤ本人に「改心」が見られたのだから、ペップはこの騒動の勝者だ。
 
 同時に彼は、優勝争いで勝者となるための有効な戦力も手に入れた。
 
 長いブランクのあった選手の復帰は「新戦力も同然」といわれるものだが、開幕から3か月経ってからのトゥーレ・ヤヤの初出場は、イルカイ・ギュンドアンの完全休養と、ダビド・シルバの温存を可能にしたこともあり、シティにとっては大物新戦力獲得と同等の価値がある。
 
文:山中 忍
 
【著者プロフィール】
やまなか・しのぶ/1966年生まれ、青山学院大学卒。94年渡欧。イングランドのサッカー文化に魅せられ、ライター&通訳・翻訳家として、プレミアリーグとイングランド代表から下部リーグとユースまで、本場のサッカーシーンを追う。西ロンドン在住で、ファンでもあるチェルシーの事情に明るい。
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