新たな時代に突入するミランだが、「本流」からは歓迎されず…。

シーズン途中での就任でも結果を出し続けてきたピオーリ新監督(左)と、強い信念と柔軟性によってミランを立て直しつつあるモンテッラ監督。大一番の後で、より評価を高めるのは? (C) Getty Images
足かけ数日間にわたるミラノでの「キャスティング面接」によって選ばれた新監督は、ピエロ・アウジリオSD以下、ミラノのマネジメントグループが推していたイタリア人のステーファノ・ピオーリだった。
蘇寧グループは、この新監督発表と同時に、トヒル会長が2年前にマンチェスター・ユナイテッドから引き抜いて現場マネジメントのトップ(CEO)に据えたイギリス人のマイケル・ボーリングブロークの辞任も発表した。
後任は、同グループのスポーツ事業を統括する「蘇寧スポーツ」の副会長、ジュン・リウが暫定的に務めることになった。
今回のダービーは、ピオーリ新監督の初陣であると同時に、クラブ経営の主導権がトヒルから蘇寧へと移行した、その最初の一歩という象徴的な意味合いを持っている。
一方ミランの方は、前述した中国の投資家グループへの経営権譲渡で8月に基本合意、12月初旬には発行済み株式の99.9パーセントを売却する手続きが完了すると伝えられてきた。
しかしここに来て、株式取得手続きのために必要な4億2000万ユーロを、香港からルクセンブルグの銀行に振り出す外貨持ち出しの認可が、中国政府から下りていないという事実が判明した。
そのため、当初12月2日に予定されていたクラブ経営陣交代承認のための株主総会が、13日に延期される可能性が高くなっている。
中国資本による買収成立(クロージング)に伴って、シルビオ・ベルルスコーニ・オーナー、アドリアーノ・ガッリアーニ副会長兼CEOら、現在の経営陣は総退陣する。2人にとっては、30年間にわたった「治世」の幕を閉じるラストダービーとなるわけだ。
中国サイドはすでに、クラブ運営の実務を司る新GDに、ユベントス、ナポリを経て、昨年9月まで他でもないインテルのGDを務めていたマルコ・ファッソーネを指名している。
また、その下で強化部門を統括するSDには、やはり元インテルのチーフスカウト、マルコ・ミラベッリの就任も決まっている。
ファッソーネは、新生ミランの「顔」として黄金時代のレジェンドであるパオロ・マルディーニをTDとして招聘しようと試みたが、マルディーニは十分な権限が与えられないことなどを理由に拒否した。
同じく候補に挙がったデメトリオ・アルベルティーニからも、ツイッターアカウントで「私はインテリスタではない」という痛烈な皮肉を浴びせて距離をとられるなど、中国資本が選んだ新経営陣は、ミランの「本流」からはあまり好意的には迎えられていないのが現状である。
蘇寧グループは、この新監督発表と同時に、トヒル会長が2年前にマンチェスター・ユナイテッドから引き抜いて現場マネジメントのトップ(CEO)に据えたイギリス人のマイケル・ボーリングブロークの辞任も発表した。
後任は、同グループのスポーツ事業を統括する「蘇寧スポーツ」の副会長、ジュン・リウが暫定的に務めることになった。
今回のダービーは、ピオーリ新監督の初陣であると同時に、クラブ経営の主導権がトヒルから蘇寧へと移行した、その最初の一歩という象徴的な意味合いを持っている。
一方ミランの方は、前述した中国の投資家グループへの経営権譲渡で8月に基本合意、12月初旬には発行済み株式の99.9パーセントを売却する手続きが完了すると伝えられてきた。
しかしここに来て、株式取得手続きのために必要な4億2000万ユーロを、香港からルクセンブルグの銀行に振り出す外貨持ち出しの認可が、中国政府から下りていないという事実が判明した。
そのため、当初12月2日に予定されていたクラブ経営陣交代承認のための株主総会が、13日に延期される可能性が高くなっている。
中国資本による買収成立(クロージング)に伴って、シルビオ・ベルルスコーニ・オーナー、アドリアーノ・ガッリアーニ副会長兼CEOら、現在の経営陣は総退陣する。2人にとっては、30年間にわたった「治世」の幕を閉じるラストダービーとなるわけだ。
中国サイドはすでに、クラブ運営の実務を司る新GDに、ユベントス、ナポリを経て、昨年9月まで他でもないインテルのGDを務めていたマルコ・ファッソーネを指名している。
また、その下で強化部門を統括するSDには、やはり元インテルのチーフスカウト、マルコ・ミラベッリの就任も決まっている。
ファッソーネは、新生ミランの「顔」として黄金時代のレジェンドであるパオロ・マルディーニをTDとして招聘しようと試みたが、マルディーニは十分な権限が与えられないことなどを理由に拒否した。
同じく候補に挙がったデメトリオ・アルベルティーニからも、ツイッターアカウントで「私はインテリスタではない」という痛烈な皮肉を浴びせて距離をとられるなど、中国資本が選んだ新経営陣は、ミランの「本流」からはあまり好意的には迎えられていないのが現状である。