“最強の初出場チーム”の称号を手に入れるか

なかなか届かなかった選手権切符をついに手中に収めた関東一。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

チームアタックの中軸を担うのがこのMF冨山だ。技巧に長けた司令塔のプレーにも注目だ。写真:安藤隆人
「今年のチームは失点数が都内で一番少ないし、負け試合の数が少ない。選手層も厚くなったし、戦いが安定している。だからこそ、電光掲示板の時計が消えたとき(アディショナルタイムに突入したとき)、『勝つ』と思った。その流れを止めたくなかったので、交代策とかは打たずにそのまま見守った」
そう語るのは小野貴弘監督だ。悪夢がよぎりそうな後半アディショナルタイムだったが、指揮官にあったのは、勝利の確信だった。それを抱かせてくれるほど、ピッチ上の選手たちは逞しく、かつ勝負強さを身につけていた。
「この初出場は、長い歴史の中で悔しい思いをしてきた先輩たちの積み重ねのおかげだと思います」
小野監督はこみ上げてくるものを必死に抑えながら、言葉を紡いだ。インターハイ初出場を決めたときも、ベスト4進出を果たしたあとも、心に刻み続けたこれまでの卒業生たちの想いを噛み締めながら、目頭を熱くしていた。
熱血漢に率いられ、着実に歴史を塗り替えてきた関東一。初の選手権の舞台に立ち、今度はどんな名場面を刻むのだろうか。さらなる熟成を図り、“最強の初出場チーム”の称号を手に入れるか。夢の舞台に立つその日まで、あと1か月半あまりだ。
取材・文:安藤隆人
そう語るのは小野貴弘監督だ。悪夢がよぎりそうな後半アディショナルタイムだったが、指揮官にあったのは、勝利の確信だった。それを抱かせてくれるほど、ピッチ上の選手たちは逞しく、かつ勝負強さを身につけていた。
「この初出場は、長い歴史の中で悔しい思いをしてきた先輩たちの積み重ねのおかげだと思います」
小野監督はこみ上げてくるものを必死に抑えながら、言葉を紡いだ。インターハイ初出場を決めたときも、ベスト4進出を果たしたあとも、心に刻み続けたこれまでの卒業生たちの想いを噛み締めながら、目頭を熱くしていた。
熱血漢に率いられ、着実に歴史を塗り替えてきた関東一。初の選手権の舞台に立ち、今度はどんな名場面を刻むのだろうか。さらなる熟成を図り、“最強の初出場チーム”の称号を手に入れるか。夢の舞台に立つその日まで、あと1か月半あまりだ。
取材・文:安藤隆人