【大宮】横谷繁インタビュー|ボランチで新境地を切り開く大器の本格開花(後編)

カテゴリ:Jリーグ

古田土恵介(サッカーダイジェスト)

2016年10月22日

「僕は……サボり過ぎ1位ですかね(笑)」

枝分かれしているいくつかの攻撃イメージから最適なひとつを選択し、パスにメッセージを込める。「よく相手を観察して、隙や特長を掴んだうえで、先の先まで考えている」という。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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――少し具体的な話になりますが、左から右へサイドチェンジする時に、SBが上がってきていることやそのスペースが空いていることはいつ確認していますか?
 
 ボールサイドと逆にいる相手SBを確認しています。相手が4バックだったとして、最終ラインの4枚がどういう位置関係なのか。うちが左サイドでボールを持っている。その時に、相手がどれだけアキと(泉澤)仁に釣られているのか、どれだけ逆サイドのSBが内に絞っているかは見る。
 
 ボールサイドのSBがボールホルダーに食い付いていたら、相手の最終ラインはスライドしなければいけません。だから、絶対に逆のスペースは空いていると確信を持っていて、そこを突くというひとつの攻撃プランは描いています。
 
 他にもいくつかイメージは浮かびます。どのチームのボランチに聞いても、同じように何個もイメージを持っているじゃないですかね。枝分かれしている中から、ひとつを選ぶ。それが、三つ四つ先まで具体的なものを想像できていれば一番いい。
 
 すべてではありませんが、個人的にはイメージできている時が多いとは思います。そのために、パスにメッセージを込める。単なる閃きではないんです。90分間で、よく相手を観察して、隙や特長を掴んだうえで、先の先まで考えています。
 
――では、他のボランチと比べて自分の個性は?
 
 うーん、なにかありますか? ひとつひとつの面を考えても自分以上の選手はいますから、なかなか難しい質問ですね。パス部門で1位、みたいな。僕は……サボり過ぎ1位ですかね(笑)。
 
 個人的にはサボっていると思っているんですが、試合が終わってデータを見ると、意外に走行距離ベスト3に入ってることもある。でも、自分では特に守備で何シーンかはサボっているんです。両CBやボランチでコンビを組む選手への信頼もありますから。
 
――そのサボりは、他のところで力を使うため?
 
 正直、しんどい時もあります(笑)。もちろん本気でサボりたいわけではありませんし、常にフルスロットルが一番いいのかなとも思っています。ただ、僕のサボりは、体力温存の一面もあるんです。
 
 1試合で3回もあれば、「だいぶサボったな」と思います。その分は、流れの変わり目だったり、攻撃または守備で本当に重要な場面だったりで、100パーセントの力を出しています。メリハリですかね。
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