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「ブーイングしすぎ」発言の真意は? 本田圭佑が感じたイタリアのサポーター文化への違和感

カテゴリ:海外日本人

サッカーダイジェストWeb編集部

2016年10月05日

ミランの同僚ドンナルンマは何事にも動じない強靭なメンタルがある。

16歳で名門ミランの正守護神に定着した怪物ドンナルンマ。とにかくパーソナリティーが特別だ。写真:Alberto LINGRIA

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 本田が名前を挙げたパオロ・マルディーニとジェンナーロ・ガットゥーゾは、言わずと知れたミランとイタリア代表のレジェンドだ。彼らが超一流たりえたのは、テクニックやフィジカルなどの能力はもちろん、チーム内外のどんなプレッシャーにも動じないパーソナリティー(メンタルの強さ)を備えていたからだった。
 
 試合中は小さなミスの度に大きなブーイングを浴び、試合後は時としてティフォージ(熱狂的サポーター)に恫喝と言えるほどのバッシングを浴びる特異な環境で生き延びるのは、たしかに簡単ではない。誰もが認める才能を持ちながら、メンタルが追い付かず、徐々に萎縮して伸び悩むタレントがとりわけイタリアで多いのは、まさにそれゆえだ。
 
 とくに昨今のミランは、かつてのような常勝軍団から中堅クラブ並みチームに成り下がった(過去3シーズンのセリエA順位は、8位、10位、7位)こともあり、サポーターからの風当たりが極めて強い。
 
 そんな中でも、昨シーズンに16歳でミランの正GKに定着したジャンルイジ・ドンナルンマは極めて稀なケース。この本田の同僚が何よりも高く評価されているのは、196センチという十二分な体格でも、極めて鋭い反射神経でもなく、そのメンタル的なタフネスだ。
 
 現在17歳のドンナルンマはミスを犯し、ファンからブーイングを浴びても、チームメイトや監督に怒られても、動じる素振りをまったくと言っていいほど見せず、何食わぬ顔で次のプレーに備える。そんな強靭極まりないパーソナリティーこそが、“ジャンルイジ・ブッフォンの真の後継者”と呼ばれる所以だ。
 
 逆に同じくミランで言えば、デビュー当時は“マルディーニ2世”と謳われたマッティア・デ・シリオがいまいち突き抜けられないのは、サポーターが極めて手厳しいミランの環境に精神面が耐えられていないからとの見方が少なくない。
 
 本田が“あえて”イタリアのサポーター文化に苦言を呈したのは、ミランでドンナルンマやデ・シリオを含めてそんなケースを何度も目の当たりにしてきたからこそだろう。
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