ビルドアップまでは機能。問題はその先の工程だ。
サッカーの攻撃局面は、「ビルドアップ」「ゲームメイク」「チャンスメイク」の3つに大きく分けられる。
「ビルドアップ」は攻撃の構築段階であり、自分たちでボールを回しながら狙い通りのポジショニングを取り、攻撃の体制を整えることが目的だ。
「ゲームメイク」では、そこからボールを運び、チャンスの起点を作り出さなければならない。CBやボランチからCFへの鋭い縦パス、あるいはスペースへとドリブルで持ち上がり、相手の守備にズレを生じさせられるかがポイントになる。
そして「チャンスメイク」では、攻撃方向とスピードに変化をつけて相手のイメージを凌駕し、一気にゴール前までボールを持ち込む。
ドルトムントでの香川が輝いて見えたのは、選手個々の役割分担と、チームとしての「ビルドアップ」「ゲームメイク」「チャンスメイク」の共通ビジョンができ上がっていたからだ。
例えば15-16シーズンで言えば、CBのマッツ・フルメンスがビルドアップから展開し、イルカイ・ギュンドアンが運び、香川が変化をつけ、マルコ・ロイスやヘンリク・ムヒタリアンが抜け出し、CFのピエール=エメリク・オーバメヤンが決めるという、共通のイメージがあった。
香川とすればボールに多く触りながらリズムを作って、「チャンスメイク」の局面で変化をつけるのがメインの仕事になる。お互いに狙いどころを分かっているから、次の展開をイメージしやすい。
ところが、日本代表では役割分担がまだまだ曖昧に感じられる。「ビルドアップ」やパスを中心にボールを運べるが、そこからの「チャンスメイク」で問題を抱えてしまう。誰が、どこで、何を、どのようにプレーすべきかが定まっていないから、選手Aが「ここだ!」と思っても、選手Bは「あそこでしょ!」となり、決定的なプレーにつながらない。
香川にしても、起点がないままボールが運ばれてきたり、出口がないままボールを受けて、そこからチャンスに持ち込めずにいる。
一時期不振に陥った14-15シーズンのドルトムントもそうだった。各局面で選手が考えてプレーしていると、必然的にプレースピードは遅くなり、それに伴い動き出しのタイミ ングがズレて、パスミスも増える。悪い流れを変えようと、「俺がなんとかしなければ!」と責任を感じて普段以上のプレーをしようとするが、判断力に乱れがあるなかでは、不用意なチャレンジでボールロストにつながることが往々にしてある。決定機に慌ててしまうのも、こうした悪循環に苛まれているからだろう。
「ビルドアップ」は攻撃の構築段階であり、自分たちでボールを回しながら狙い通りのポジショニングを取り、攻撃の体制を整えることが目的だ。
「ゲームメイク」では、そこからボールを運び、チャンスの起点を作り出さなければならない。CBやボランチからCFへの鋭い縦パス、あるいはスペースへとドリブルで持ち上がり、相手の守備にズレを生じさせられるかがポイントになる。
そして「チャンスメイク」では、攻撃方向とスピードに変化をつけて相手のイメージを凌駕し、一気にゴール前までボールを持ち込む。
ドルトムントでの香川が輝いて見えたのは、選手個々の役割分担と、チームとしての「ビルドアップ」「ゲームメイク」「チャンスメイク」の共通ビジョンができ上がっていたからだ。
例えば15-16シーズンで言えば、CBのマッツ・フルメンスがビルドアップから展開し、イルカイ・ギュンドアンが運び、香川が変化をつけ、マルコ・ロイスやヘンリク・ムヒタリアンが抜け出し、CFのピエール=エメリク・オーバメヤンが決めるという、共通のイメージがあった。
香川とすればボールに多く触りながらリズムを作って、「チャンスメイク」の局面で変化をつけるのがメインの仕事になる。お互いに狙いどころを分かっているから、次の展開をイメージしやすい。
ところが、日本代表では役割分担がまだまだ曖昧に感じられる。「ビルドアップ」やパスを中心にボールを運べるが、そこからの「チャンスメイク」で問題を抱えてしまう。誰が、どこで、何を、どのようにプレーすべきかが定まっていないから、選手Aが「ここだ!」と思っても、選手Bは「あそこでしょ!」となり、決定的なプレーにつながらない。
香川にしても、起点がないままボールが運ばれてきたり、出口がないままボールを受けて、そこからチャンスに持ち込めずにいる。
一時期不振に陥った14-15シーズンのドルトムントもそうだった。各局面で選手が考えてプレーしていると、必然的にプレースピードは遅くなり、それに伴い動き出しのタイミ ングがズレて、パスミスも増える。悪い流れを変えようと、「俺がなんとかしなければ!」と責任を感じて普段以上のプレーをしようとするが、判断力に乱れがあるなかでは、不用意なチャレンジでボールロストにつながることが往々にしてある。決定機に慌ててしまうのも、こうした悪循環に苛まれているからだろう。