【名古屋】ジュロヴスキー新体制で見られた変化とは? 選手が口々にした手応えの正体

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2016年08月28日

キャプテンの田口も手応えを語る。

先制点は多くの選手が絡んだ理想的な形だった。今後は同じような攻め方を増やしたい。写真:徳原隆元

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 先制点を奪った野田は攻撃面での変化を次のように語る。
 
「一人ひとりの距離感が良いので、空間が空いているというか、相手はコンパクトに守ってきますが、(名古屋は)サイド(の選手が)が開いている分、スペースができるので、そこは使いやすかったです。監督からも、スペースを上手く使うこと、距離感を大事にしろと言われています」
 
 新体制になって日が浅いために、まだ粗削りな部分は多い。実際、選手間でのパスミスも多く、ボールロストからカウンターを食らうシーンは多々あった。また、1点を守ろうとした後半は「守備にエネルギーを使いすぎた」(ジュロヴスキー監督)と、終盤に足が止まりだし、アディショナルタイムに被弾した。それでも今後への可能性を残せたのは事実だ。
 
「(新体制になって)すべてが変わったと思います。ビルドアップひとつにしてもそうです。短い期間でしたが、(監督は)チームとしてやることを落とし込んでくれたので迷いなくプレーできました。試合前にはみんなで昔(ストイコビッチ体制時)の良いシーンを集めた映像を見てイメージを作りました。監督はミーティングでも僕らを鼓舞してくれました」
 
 キャプテンの田口もこう手応えを口にする。
 
 リーグワーストタイの守備をカバーするために攻撃の時間を長くする。その攻撃の形はストイコビッチ体制時にも見せたピッチを幅広く使い、良い距離感で選手が絡んでいくやり方――。指針はFC東京戦で示された。あとは残り7試合、精度を高めながら勝点を手にできるかだ。
 
 今節は、年間順位で15位の甲府が引き分けたため、残留圏内への勝点差は7のままと変わらなかった。依然苦しい状況は続く。それでも次節までには2週間の準備期間があり、FC東京戦翌日には闘莉王の合流も決まっている。
 
 果たしてジュロヴスキー体制となった名古屋は奇跡を起こせるのか。クラブとして最も過酷なラスト2か月を迎えようとしている。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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