「“違い”を作れなかった。言い訳できない」やり切ったからこその諦念。そして古巣への思い「“面白い浦和”が見られるんじゃないか」【原口元気 独占インタビュー①】
カテゴリ:海外日本人
2025年12月18日
「今年はまったく覆せなかった」
原口が戻ってきた2024年9月というのは、ちょうどベア=マティアス・ヘグモ前監督からマチェイ・スコルジャ監督にスイッチしたタイミング。ご存じの通り、スコルジャ監督は堅守をベースに戦う指揮官で、攻撃面で大きなリスクを冒さない傾向が強い。
2024シーズン終盤こそ、様々な選手や組み合わせにトライし、原口も出場10試合中5戦に先発。11月10日のサンフレッチェ広島戦で復帰後初ゴールも奪い、2025年に弾みをつけたはずだった。
そして今季を迎えるにあたり、クラブはマテウス・サヴィオ、金子拓郎、松本泰志ら2列目要員を大量補強。原口は競争に打ち勝つべく、走り方を一から見直し、スプリント能力を引き上げるなど試行錯誤を繰り返し、良い状態で開幕を迎えたはずだったが、昨季より序列はダウン。皮肉なことに、出番がどんどん減少していったのだ。
「日本にいた1年間、自分は本当にストイックにサッカーに向き合いましたし、成功のためだけに取り組みました。実際、『今日こそ来るかもしれない』というチャンスも何度かあったと思います。ヘルタ・ベルリンやウニオン・ベルリン時代もそうだけど、これまでのキャリアだったら、控えに回されていても、『ここで覆すのが俺だよな』という感じで途中から出て、結果を残して、スタメンを奪い返したこともありましたから。
だけど、今年はまったく覆せなかった。今季の浦和はマチェイさんのサッカーにいろんな選手を組み込む難しさもあって、なかなか点が取れませんでした。だけど、確固たる構造がなかったとしても、圧倒的な打開力、決定力があれば、点は取れるもの。自分が一番評価を上げた2011年みたいに絶好調時だったら、それができていたと思います。
34歳になった自分はそういう“違い”を作れなかった。だからこそ、言い訳ができないし、ウイングでのチャレンジは失敗に終わったなと。『これだけやったのにダメだったんだから、もうしょうがない』と諦めがついたのは確かです」と原口は潔く認めていた。
2024シーズン終盤こそ、様々な選手や組み合わせにトライし、原口も出場10試合中5戦に先発。11月10日のサンフレッチェ広島戦で復帰後初ゴールも奪い、2025年に弾みをつけたはずだった。
そして今季を迎えるにあたり、クラブはマテウス・サヴィオ、金子拓郎、松本泰志ら2列目要員を大量補強。原口は競争に打ち勝つべく、走り方を一から見直し、スプリント能力を引き上げるなど試行錯誤を繰り返し、良い状態で開幕を迎えたはずだったが、昨季より序列はダウン。皮肉なことに、出番がどんどん減少していったのだ。
「日本にいた1年間、自分は本当にストイックにサッカーに向き合いましたし、成功のためだけに取り組みました。実際、『今日こそ来るかもしれない』というチャンスも何度かあったと思います。ヘルタ・ベルリンやウニオン・ベルリン時代もそうだけど、これまでのキャリアだったら、控えに回されていても、『ここで覆すのが俺だよな』という感じで途中から出て、結果を残して、スタメンを奪い返したこともありましたから。
だけど、今年はまったく覆せなかった。今季の浦和はマチェイさんのサッカーにいろんな選手を組み込む難しさもあって、なかなか点が取れませんでした。だけど、確固たる構造がなかったとしても、圧倒的な打開力、決定力があれば、点は取れるもの。自分が一番評価を上げた2011年みたいに絶好調時だったら、それができていたと思います。
34歳になった自分はそういう“違い”を作れなかった。だからこそ、言い訳ができないし、ウイングでのチャレンジは失敗に終わったなと。『これだけやったのにダメだったんだから、もうしょうがない』と諦めがついたのは確かです」と原口は潔く認めていた。
福田正博や永井雄一郎、武藤雄樹といった先人たちのエースナンバー9を背負いながら、異彩を放つことができない原口に対し、サポーターの目線は厳しかった。今季の浦和の低調なスタートとも重なり、試合後のSNSには彼に対する批判が数多く散見された。
「サポーターからの声は、批判も含めて期待の表われだと考えていたし、『いつか見返してやろう』という思いもありました。自分は16~17年間、結果ありきの世界で生きているんで、結果が出せなかったことが悔しい。いろんな批判も真摯に受け止めています」と彼は静かに言う。
本当に辛く苦しい1年間だったのは間違いない。ただ、久々のJリーグで新たな発見や学びがあったのも事実。2018年ロシア・ワールドカップで共闘した乾貴士、香川真司といった年長者たちの奮闘に刺激を受けることも少なくなかった様子だ。
「Jリーグのレベルは絶対10年前より上がっていると思いましたね。フィジカル的にもレベルアップしているし、穴になるような選手は見当たらないですね。ただ、トップ・オブ・トップのタレントが海外に行っている分、平均的な印象もあります。
日本人選手で足りないところを外国人選手で補っているのかなと思います。優勝した鹿島アントラーズのレオ・セアラや京都サンガを躍進へと導いたラファエル・エリアスは決定力がすごくありましたね。やっぱり成功しているチームはストライカーにお金をかけている。
僕のいた浦和に目を向けると、イサーク(・キーセ・テリン)にしても、小森(飛絢)にしても、チアゴ(・サンタナ)にしても、決して悪い選手じゃない。持ってる能力は素晴らしいと思います。ただ、今季に関しては、彼らの力を十分に引き出せなかったなと。来季以降は良くなるといいなと思います」と原口は古巣の巻き返しに期待を寄せた。
「サポーターからの声は、批判も含めて期待の表われだと考えていたし、『いつか見返してやろう』という思いもありました。自分は16~17年間、結果ありきの世界で生きているんで、結果が出せなかったことが悔しい。いろんな批判も真摯に受け止めています」と彼は静かに言う。
本当に辛く苦しい1年間だったのは間違いない。ただ、久々のJリーグで新たな発見や学びがあったのも事実。2018年ロシア・ワールドカップで共闘した乾貴士、香川真司といった年長者たちの奮闘に刺激を受けることも少なくなかった様子だ。
「Jリーグのレベルは絶対10年前より上がっていると思いましたね。フィジカル的にもレベルアップしているし、穴になるような選手は見当たらないですね。ただ、トップ・オブ・トップのタレントが海外に行っている分、平均的な印象もあります。
日本人選手で足りないところを外国人選手で補っているのかなと思います。優勝した鹿島アントラーズのレオ・セアラや京都サンガを躍進へと導いたラファエル・エリアスは決定力がすごくありましたね。やっぱり成功しているチームはストライカーにお金をかけている。
僕のいた浦和に目を向けると、イサーク(・キーセ・テリン)にしても、小森(飛絢)にしても、チアゴ(・サンタナ)にしても、決して悪い選手じゃない。持ってる能力は素晴らしいと思います。ただ、今季に関しては、彼らの力を十分に引き出せなかったなと。来季以降は良くなるといいなと思います」と原口は古巣の巻き返しに期待を寄せた。




















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