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チュニジアは“格下扱い”できない難敵だ。3年前に3失点完敗。欧州の国よりやりにくいかもしれない【北中米W杯】

カテゴリ:国際大会

河治良幸

2025年12月06日

日本との対戦成績は1勝5敗

 後方の安定感は特に優れている。センターバックのモンタサール・タルビ(ロリアン)とダイラン・ブロン(セルベット)は、強さと読みを兼ね備えた“いかにもアフリカの堅守”というタイプで、空中戦や対人で日本が苦戦する可能性は高い。GKアイメン・ダーメン(CSスファクシャン)は守備範囲が広く、前へ出る判断も速い。最終ラインとGKの連動性はアフリカ勢の中でも整っている。

 12月にはアラブカップに国内組とアフリカ・中東の選手が参加しており、ここは控え組の生存競争の場にもなっている。主力から控えまで層を整えようという意図が強く、監督の色が短期間で浸透しつつある印象だ。

 日本との対戦成績は1勝5敗と大きく負け越しているが、先述のとおり、過去3年で二度の対戦経験がある。互いに相手の戦法をある程度、把握しているはずで、勝敗はディテールの部分に大きく左右されるだろう。
 
“妙に崩れない守備”と“少しの隙を逃さない攻撃”。それが今のチュニジアの骨格だ。日本にとっては決して格下扱いはできない難敵で、とにかく戦い方が粘っこい分、ポット1のオランダやもうひとつの欧州の国よりやりにくいかもしれない。

 しかし、勝利できればおそらく決勝トーナメント進出に大きく近づくだけでなく、そこから先の戦いの弾みになるだろう。

文●河治良幸

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